「主将を任された際、金メダルを取れないジンクスがあると言われました。でも、絶対500メートルは勝てるという強い気持ちがあった」
スピードスケートの小平奈緒が、500メートルで悲願の金メダルを獲得した。
「ジンクスによるプレッシャーはあったでしょうね。それを跳ね返し、しかもオリンピックレコードでの優勝は、彼女が目標としていたものだったことでしょう」(スポーツ紙記者)
小平はバンクーバー、ソチに次いで3大会目の出場にしてようやくメダルに手が届いた。ソチ五輪後にオランダで“武者修行”を行っており、
「練習方法のほか、食事や睡眠に至るまで学び直したそうです。とくに、“睡眠の質が重要だと知った”とインタビューなどでも語っています」(同・スポーツ紙記者)
今回の平昌五輪では、この睡眠が“魔物”を生んだという見方もあるという。
「スピードスケートは午後6時以降の試合が多かったのですが、これは放送時間との兼ね合いのため。韓国では人気スポーツなので、夕方以降の競技時間になったといわれています。しかし、ふだんのスピードスケートの試合は、午前中から午後いちばんがほとんど。遅い時間に競技をするため、睡眠時間を合わせるのに苦労する選手も多かったそうです」(スポーツライター)
また、選手村でも恐ろしい事態が─。
「選手村の寝具が思ったよりも硬かったんです。小平さんは、事前に用意したマットレスを1枚持ち込んだそうですが、カバーしきれなかったそう。コーチに“SOS”を出したといいます」(スケート連盟関係者)
この窮地を救ったのが、寝具メーカー・株式会社エアウィーヴのアスリートサポート担当・宮島佑依さん。
「“もう1枚、最もやわらかいタイプのマットレスが欲しいです”とコーチを通じてご連絡をいただき、選手村までマットレスをお届けしました。身体がセンサーのように敏感なアスリートは、微妙な違いであっても違和感を覚えてしまうんです。ご要望のマットレスを用意し、小平さんには2枚重ねで使用していただきました」
小平は先輩選手から紹介を受け、自ら直談判して同社の製品を使い続けているそう。
ふだんから愛用していた寝具メーカーが、小平の安眠を守り、金メダルにつながったのだ。