福島・南相馬市の「かしま福幸商店街」では店舗の転居が続き、残るは3、4軒。整体処「和み」を営む津内口和明さん(58)は一見、とっつきにくそうに見えるけれど、根は親切で情熱的だ。
「一時は仮設住宅で暮らす人たちで連日賑わっていました。避難生活のストレスや運動不足などで身体がゆがんでいる人が来て施術後に“楽になった”と言われてやりがいを感じたものです。悩みを聞くのも仕事のうち」と津内口さん。
仮設住宅から1人、2人と転居する人が続き客は減った。今年11月には商店街は閉鎖予定だ。しかし、遠くから通ってくれるお客さんもいる。
「5年営業してようやく店の場所も知られるようになってきたし、地権者が許すのであればここで続けたい。いま残っている人はみんなそう考えているはず。ただ、行政がうんと言わない。どこかに土地や場所を借りるか、トレーラーハウスにするか、まだ先は見えません」とポツリ。
原発事故で東京に避難したものの家族が生活の変化になじめず、南相馬に戻った経緯がある。この地で─の思いは揺るがない。
セレクトショップ「Lander Blue」鮫関連グッズ専門店「SHARKS」
宮城県気仙沼市田中前4-2-1福幸小町・田中通り105 営業時間10~19時半
整体処「和み」
福島県南相馬市鹿島区西町1-88かしま福幸商店街内 完全予約制