スペシャルQ&A【財木琢磨編】

――お芝居をしていて不安になることはありますか?

財木 不安というか、お芝居の難しさは感じてます。例えば、今、出演している舞台『クジラの子らは砂上に歌う』(※取材当時、現在は全公演終了)の稽古(けいこ)のときに思ったんですけど。自分的にはしっかりセリフを言って、相手に伝えたつもりのシーンを、後でムービーで見返すと、全然(自分のイメージと)違うんですよ。語尾が少し小さくなっていたり、少し早口になっていたり、言葉の抑揚がなさすぎて棒読みに聞こえるとか……。気持ちは作れているのに、見た目では伝わってない感じがして。本当に初歩的なことなんですけど、最近になって改めて難しいと思いました。

 同じ舞台でもマチネとソワレでは全く違う感情が出てくることもあって、なんで今までこの感情が出てこなかったんだろうと思うけど、それは相手が渡してきた感情で、変化もあるから。だからいつも舞台が終わると、“芝居ムズい”って思います(笑)。

財木琢磨 撮影/森田晃博
財木琢磨 撮影/森田晃博
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――あなたにとって愛とは何ですか?

財木 ……愛ってなんなんだろうな~(笑)。両親が、離れて生活しているからこそなのかもしれないですけど、今もけっこう心配して連絡してくれるんですよ。長文のメールもくるし、電話もありますね。朝、俺がちゃんと起きているか気にしてくれてたり。毎朝8時~8時半くらいにツイッターを更新することにしてるんですけど、更新してないと起きてないと思って、母親から電話がくる(笑)。父も、「何か困ったことがあったら、絶対にまず親を頼りなさい」って言ってくれますし。大人になった今も、俺のことを愛してくれているのは伝わるので、親の愛はいつも感じてます。男女の愛は、まだよくわからないです。

――最近、胸がキュンとなったことは?

財木 胸キュンしたこと……。最近だと、『クジ砂』のときかな。ダブルカーテンコールのときのことなんですけど。その日は僕が指名されて挨拶することになって、話し終わったら、(赤澤)燈くんが、「ホントにこいつはいいヤツなんですよ」って言ってくれて。“わ~そんなことないよ~、燈くんもや~”って思って、キュンとしました。燈くんは本当に優しいんですよ。公演の間も一緒にいて、いつも感じてましたね。