見ためで勝ち!
名脇役にはお笑い芸人出身の人も多い。その代表格が『花より男子』(TBS系)にも出演していたデビット伊東。
「2時間ドラマの犯人役が多いかな。悪役も実直な役もできる。デビットさんはラーメン店も経営しているので、差し入れがラーメンなのもうれしいですね(笑)」(前出・芸能プロ関係者)
朝ドラ『ひよっこ』や映画『シン・ゴジラ』にも出演していた津田寛治の演技は、業界人からもかなり高評価だ。
「かなりメジャーになってきていますが、この人はすごくお芝居が上手。刑事ドラマだったら、主人公に反発する役や悪徳刑事もできるし、ちょっと気の弱い人もできる。主人公が女性なら、尻に敷かれる男からDV男まで。しかも、本当にそういう人だと思わせちゃう演技力がある。この人がいたら間違いない。安心してキャスティングできますね」(前出・芸能プロ関係者)
そして、「彼らは傾向が似ている」と飯田氏が話すのが、中村靖日と古舘寛治の2人。
「何もしないけど、何かしているような演技をする役者。ボーッとしているけど、見ていて退屈しない」(飯田氏)
『ゲゲゲの女房』『ごちそうさん』(ともにNHK)と出演作にヒット作が多い中村は、
「もう見た目で勝ちですね(笑)。セリフが少なくても、佇まいで雄弁に語れる役者さん。実は脇役だけじゃなく、映画『運命じゃない人』では主役を演じられています」(前出・テレビ誌ライター)
一方、古舘寛治は舞台で活躍していたが、'07年の英会話スクール『NOVA』のCMで一躍、有名になった。
「ひげ、ボサボサ頭がトレードマーク。最近は『コウノドリ』(TBS系)のぶっきらぼうで厳しい医者役が印象的でした。素と演技の境界線がない微妙なトーンにやられます」(前出・芸能プロ関係者)
名は残さず、作品のために自分の与えられた役割だけを全うする─。今後はそんな真のバイプレーヤーたちに注目してみよう。