色紙に描いてもらった絵は、お世辞にも上手いとは言えなかったが(失礼)、どこか味のある絵で、いまでも大切に、机の引き出しにしまってある。
当時の絵と、いま彼が描いている漫画を見くらべてみると、さすがに腕をあげた感じはするが、ペーソスを含んだ温かみのある作風は変わっていないようだ(後日、本人に聞いたら似顔絵描きは番組の企画だったそうだ)。
そのマルチな才能には目を見張るばかりだが、『大家さんと僕』の交流が今後どんな風に展開していくのか興味深い。
ところで、コンビ名の『カラテカ』だが、ファミコンソフト『カラテカ』に由来するらしい。ある日、私が某空手流派の道場に出稽古に出かけると、知人に連れられた矢部くんに遭遇したこともあった。なんでも、彼は小学生のときに極真空手を学んでいたのだそう。『カラテカ』は『空手家』でもあったのだ。
そのとき矢部くんが使っていた道着は小学6年生のときのものだという。これもまた驚きだった。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。
*一部、事実と異なる内容を掲載していたため記事内容を修正しました('18年4月28日23時10分)。