吉田 面白くしようとは思っていないですけど役柄上、面白く見えるところはあると思います。(役作りは)匙加減が難しいですね。リアルに見えないといけないし、リアルすぎても違うと思いますから。
ただ根底に流れているのは純愛なので、パワハラやセクハラにはなってはいけないと思うので、そこはあまり心配していないです。とにかく純愛の部分がいちばん大事だと思っています。
林 恋愛ドラマで見たことのあるようなシチュエーションや景色を取り入れることによって遊び心を出しつつ、やっていることは真剣にということを監督と話しました。
そのときに、気持ちを第一に演じれば笑える部分もあるけど、恋愛ドラマとしてちゃんと成立する方向性が見えて、納得できました。
田中 普通のリアクションだとコメディーにならないし、やりすぎるとウソっぽくなる。何百通りにもなるセリフと動きの組み合わせの中から、ウソのないギリギリなところを3人でセッションしている。そういうことが素敵な共演者と作れていると常に思いながら現場に立ち、また、見ている方にも伝わることを願っています。
吉田 3人の役割がはっきりしているので、ほとんどNGがないですね。圭は受ける立場で、(ふたりの愛に)驚いたり、怯えたり、喜んだり、悲しんだりする。僕は攻め。遣都はちょっと客観視しながら、ときどき爆弾を落とす役回り。
お互いに(役割が)はっきりして、(ドラマの)方向性も決まっているので芝居がやりやすい。だからNGを出すような流れにならないんだと思います。
─印象的なシーンは?
田中 強烈なシーンが多すぎて……(笑)。
ほぼすべて印象に残っていますし、これから控えている撮影で楽しみなシーンもあるので、どんどん上書きされていく感覚のほうが強いです。今、いちばん印象に残っているものを聞かれれば、撮影したばかりの部長の“ブラボー”(第6話、5月26日放送)です。印象的なシーンが更新される現場はなかなかないので、それも楽しいですね。
吉田 三角関係のシーンは、リアルにかつコメディータッチに演じていますが、実際にあったら修羅場です。奥さんにカミングアウトするなんて修羅場中の修羅場。身につまされるけど、楽しいですし演じがいがあります。
林 撮影していて面白いのが、(春田に対する)愛が深い。普段言わないことを感情が高まって言う瞬間や、乙女だった部長が急にキレて叫んだりするシーンとか好きです。
─撮影終わりに食事は?
吉田 舞台の稽古と重なっているので僕は行けてないですが、ふたりはよく飲みに行っているという話を聞いて、すごく羨ましかったです。撮影が終わるまでには何とかして意地でも1回は、3人で飲みに行きたいです。