異物混入を完全に防ぐのは難しいが……
一方で、館林市教育委員会・学校給食センター給食係の安藤淳一係長は、平謝りだ。その理由は、給食が生徒の手元に届くまでの経路にあった。
安藤係長が説明する。
「給食は、給食センターで調理したものを、市内5校の中学校に提供しています。4限が12時50分に終わり、その後給食になります。学校から当日連絡をいただいたのは12時55分で、即座に学校に赴き確認したのが13時30分ごろでした。
どこで混入したのかはわからず、昼休みも終わる時間だったので、他の4校へは連絡をしませんでした。
学校、生徒や保護者のみなさまにはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」
事態を受け、給食センターではすぐさま全館消毒し、侵入経路と疑わしき排水溝に網を張り、職員に目視の徹底を呼びかけた。
都内の保育園で給食を作る30代女性は、
「細心の注意を払っても、コバエがスープに浮かんでいることもある。完全に防ぐのは難しい」
と経験と照らし合わせ冷静に語る。
同市の給食センターは老朽化が進み、2学期からは新センターに移行するという。
「シャッターは二重扉になり、エアシャワーも完備。かなり衛生面は向上します」
と前出・安藤係長は伝え、
「給食は子どもたちが楽しみにしているもの。2度と同じことを起こさないように管理を徹底していきたい」と気を引き締めた。