2、3軍の選手が本拠とする神奈川県川崎市の読売ジャイアンツ球場で、若い女性ファンは、
「野球を続けてほしい気持ちはあるけど……無理だと思う」
と涙ぐんだ。
手グセが悪い「ルパン」
ファンを泣かせる愚行で7日に球団をクビになり、翌8日に窃盗の疑いで神奈川県警多摩署に逮捕されたのは、元巨人軍2軍の柿澤貴裕容疑者(23)。今年5月2日から6月21日にかけて、同球場の選手ロッカー室で12回にわたって盗みを働いた疑い。防犯カメラに犯行が映っていた。
盗んだ品数はハンパない。
1軍の阿部慎之助内野手(39)や坂本勇人内野手(29)らのバット約40本、菅野智之投手(28)らのグローブ約20点、陽岱鋼外野手(31)らのスパイク、ほかにユニフォーム約30着など計約110点を中古ブランド品買い取り専門店に売り飛ばし、約100万円を稼いだ。快足の選手からはスパイクを盗むなど野球の知識を悪用したフシがある。
捜査関係者によると、「生活費に困っていた」と容疑を認め、取り調べには素直に応じているという。
「ロッカー室は関係者以外、立ち入ることのできないエリアにありますが、入り口は施錠されていませんでした」(読売巨人軍広報部)
まさか身内が泥棒をするとは思わないから、カギをかけなかったということだろう。しかし一部ではかねて容疑者の盗癖はウワサされていた。
「高校卒業と同時に楽天からドラフト6位指名で入団したんですが、手癖が悪く、球団関係者の間では“なんであんなやつをとったんだ!”と憤る声も上がっていたみたいです」(スポーツ紙記者)
『ルパン』とあだ名がつけられていたことも報じられているが、全国紙運動部記者は半ばあきれぎみに語る。