基本的に人間関係の中でも、家族、夫婦、恋人は、依存関係が強くなりがちです。これが過度になってしまうと共依存の関係をつくり出してしまう原因の1つとなります。共依存は、自分と他者との境界があいまいになり、お互いが必要以上に干渉したり、傷つけ合ったりしてしまう関係性です。
たとえば、
・相手の機嫌が悪くなったときに、その状況を自分の責任だと抱え込む(自己否定)
・なぜ〇〇してくれないの?と相手をコントロールしようとする(責任転嫁)
という具合に、自分基準ではなく、相手基準で物事をとらえるので、自分の感情を抑えたり他人に押し付けたりして、建設的な人間関係が築かれにくいのです。
そして、依存と攻撃は表裏一体で、依存度が高い人ほど、攻撃性は強くなります。
自分と相手の境界があいまいで、相手のことをまるで自分のことのようにとらえてしまうため、わかってもらえなかったときや意見が違うときなどに、必要以上に裏切られたという気持ちやショックが大きくなります。
それが相手への悲しみや怒りとなり、攻撃性を高めてしまうのです。
あなたの「共依存度」は?
以下のことを夫(妻)の顔色をうかがわずに抵抗なく自分1人で決められますか?
1. 服装や髪型
2. 友人
3. 自分のスペースの整理整頓
4. 持ち物
5. 趣味
6. 休日の予定
意見を聞いたり、経済的な問題などを調整することが必要なときもあると思いますが、上記のことを1人で決められない場合、もしくは、相手から必要以上に口出しが出る場合は、共依存度が高いといえます。
自分はそう思っていなくとも、すべてに口を出されると、1人で決断することを恐れるようになります。干渉されることは愛情のようでいて、実は、本当の愛情や尊重とは違います。
しかし、執着とわかっていても、自分に強くかかわってくれるという誘惑を断ち切ることも、また難しいのです。