テレビマンなら誰もが知っている歴史ある某老舗スタジオで収録していたのだが、トークがいまいち跳ねない。なぜだ?

「暑い……」

 収録の合間に富澤さんが呟いた。気がつけばスタジオの温度がどんどん上昇していた。調べてみたら、連日の猛暑でオーバーヒートした空調が収録開始直後にぶっ壊れて、スタジオ内なのに外気温と同じ灼熱(しゃくねつ)地獄状態になっていたのだ。スーツ姿の伊達さんの背中が汗びっしょり。サンドの二人だけでなく出演者の皆さんも全員、フラフラ。そりゃそうだ。今年の殺人的暑さの最中、外で収録していたのと同じなんだから。

 まさかこんな形で、今夏の異常気象に番組を邪魔されるとは思ってもみなかった。チキショー!

 よってサンドの二人には「スタジオのクーラーが壊れてクソ暑い中、収録を頑張ってくれて本当にありがとう」賞を差し上げて表彰したい。

 収録終わりで、この特番のリベンジを誓った。サンドウィッチマンの二人、その時が来たらまたお声がけしますので、よろしくお願いします。


<プロフィール>
鮫肌文殊(さめはだ・もんぢゅ)
放送作家。’65年神戸生まれ。古舘プロジェクト所属。『世界の果てまでイッテQ!』など担当。渋谷オルガンバー「輝け!日本のレコード大将」(毎月第2金曜日)、恵比寿頭バー「歌謡曲主義」(毎月第3火曜日)などでの和モノDJ、関西伝説のカルトパンクバンド・捕虜収容所のボーカリストなど音楽活動も数多い。

■近況
 鮫肌文殊率いる関西伝説のカルトパンクバンド捕虜収容所へのライヴ依頼、募集中! この原稿がアップされる頃には、年に1回やっている沖縄のお笑いコンテストの審査員仕事&宜野湾のバー「南国の夜」でのDJイベントを終えている予定。