─夫の浮気を容認するメイコさんとしては、最近の芸能人の不倫や熱愛報道をどう考えますか?
メイコ どこにいても盗み撮りされてしまうから、かわいそうではあるわよね。恋してるときって心も身なりもおしゃれしたいじゃないですか? なのにあえて帽子を深くかぶって地味な格好しなくちゃいけないなんてね。
でも、芸能人は見られるのが仕事なんだから堂々とすればいいのにとも思う。撮るほうのマスコミさんだって、コソコソしている人を隠れて撮って載っけても……って思わないのかしら? 「おふたりの素敵な写真を撮らせてください」って交渉したほうがよくない?
はづき 石田純一さんとか、火野正平さんみたいな人がいるから、芸能界は楽しいのよね。
メイコ 火野くんね……。以前、火野くんが毎週、週刊誌をにぎわせていたころ、京都で仕事が一緒で、帰りに新幹線で並びの席で帰ってきたのだけど、全然口説いてこなかったのよ! もう、頭に来ちゃった!
はづき 火野さんにだって好みがあるでしょう(笑)。
メイコ もう、早くあの世に行くのが楽しみ! いい男がたくさん待っていますからね。神津さんの世話もしなくていいんですから。
はづき 死ぬのが楽しみなんて、やっぱりうちの母って普通じゃないでしょ?(笑)
中村メイコ 1934年5月13日、作家・中村正常の長女として東京に生まれる。2歳8か月で映画『江戸ッ子健ちゃん』のフクちゃん役でデビュー。以後、女優として映画、テレビ、舞台などで幅広く活躍。1957年、作曲家・神津善行と結婚。カンナ、はづき、善之介の1男2女をもうけ、「神津ファミリー」として親しまれる。数々の昭和を代表するスターとも親交があり、日本の芸能・放送史を知るうえで貴重な存在である。
神津はづき 1962年8月31日生まれ。作曲家・神津善行と女優・中村メイコの次女として生まれる。姉は作家・神津カンナ、弟は画家・神津善之介。東洋英和女学院高等部卒業後、ニューヨークへ留学。ダンス、歌のほかニューヨーク大学にて演劇を学ぶ。帰国後、『屋根の上のヴァイオリン弾き』のオーディションを経て女優としてデビュー。1992年、俳優・杉本哲太と結婚。