日本各地で受動喫煙防止条例が次々に施行されるなど、愛煙家には厳しい時代になっている。そんなご時世ということもあり、世間では禁煙に挑戦する人々が急増中だが、実は芸能界でも禁煙に踏み切り、成功したタレントが多い。
どんな方法でたばこを断つことができたのか、その参考にすべきエピソードとともに紹介してみよう。
禁煙に成功したタレントたち
禁煙したタレントといえば、まず思い浮かぶのが、ダウンタウンの松本人志だろう。かつては週刊誌のコラムで「迷惑はお互いさま。たばこの煙くらいガマンせい! こちとら頭脳労働で、たばこが必要なんじゃ」と発言し、嫌煙家から抗議を受けていた筋金入りの喫煙者だった。
しかし、スタッフや芸人の先輩たちに勧められて禁煙を決意。2003年頃からたばこの量を減らし始め、翌年には禁煙に成功した。
その禁煙方法について、松本人志はあるバラエティ番組で「なにかで禁煙パッチの存在を知って、“こんなもんでホントに禁煙できるんか〜”っと思って、試しに貼ってみたらそのまま禁煙できた」と説明。
さらには、かつての言葉が嘘のように「一生、口から煙を吐き続けるなんて情けない」と語り、共演者たちを笑わせていた。
同じく、お笑いタレントの有吉弘行も、禁煙に成功した1人だ。13年10月24日、自身のツイッターで「たった今、たばこをやめました。身近な方々にはイライラからくる暴力行為があるやもしれませんが、お許しを」とつぶやいた。
当時いた270万人(現在は700万人以上)を超えるフォロワーに禁煙宣言することで、後には引けない状況を作ったのだ。
だが、それから1時間足らずで禁断症状が出たようで、「手が震えますね。たばこ辞めると。手が震えます」(原文ママ)とつぶやくと、翌晩には「たばこを強烈に吸いたくなる瞬間が1000回ぐらいあった」と過酷な状況をツイート。
その後も「飲むと吸いたくなるから」と酒も飲まず、「太るらしいから」と食事を減らし、「ツラいから寝てる。禁煙じゃなくて断食道場みたいになってきてるなぁ」と泣き言をつぶやいていた有吉だったが、ガムを噛んで喫煙欲をごまかし、フォロワーに苦しむ姿をあえてさらすという方法で、禁煙に見事成功している。
クビを賭けて禁煙に成功したのが、歌手のJUJUだ。喉は歌手の生命線であり、たばこはまさに百害あって一利なしだが、デビューした当初は喫煙者だったという。
CDがなかなか売れないうえ、年齢を重ねるごとに声がしゃがれていったため、「自分は歌手に向いてないのかな」と思い、歌手をやめようとしたJUJU。しかし、ディレクターから「レコード会社をやめるか、たばこをやめるかのどっちかにしろ」と二者択一を迫られ、ついに禁煙を決意。
禁煙に成功すると、しゃがれ声が改善されたうえ、音域も2オクターブほど広がり、その後のブレイクにつながったのだとか。
最後に紹介するのが、俳優の堺雅人。10年放送の『おしゃれイズム』(日本テレビ系)で、堺は禁煙して1年近くが過ぎ、たばこを再び吸うかどうか迷っていた時期に、「たばこと塩の博物館」を訪れたと語った。
その理由について堺は「たばことはなんなのかというのを、もう一度ゆっくり向き合ってみたかった」と説明。それに驚いたMCの上田晋也は「みなさん、これはたいそう面倒くさい方ですよ」と堺をイジり、スタジオの笑いを誘った。
そんな堺は博物館の展示物を見て回る中で、たばこを吸う意義を感じ取れなかったのか、再びたばこに手を出すことはなかったという。
18年10月に値上げされ、さらに消費税の増税でさらなる値上げが予想されるたばこ。そろそろやめようかと考えている愛煙家は、人気タレントの禁煙法をぜひ試してみてはいかがだろうか。