これだけ聞くと、なんだか彼が無愛想なように思えてしまうけど……。
「そんなことはありません。そもそも彼は無口なのですが、それに加えて極度の人見知りなんです。昨年1月25日に放送されたTBS系の『櫻井・有吉THE夜会』でも、相手の目を見て話すことができない悩みを打ち明けていました。
演技中は役に入り込んでいて大丈夫みたいなのですが、プライベートでは周囲の人と打ち解けられないようです。彼が演じる役柄は熱血漢が多いので、事情を知らない人からは誤解されてしまいますよね」(テレビ局関係者)
妻の友人との食事会には、勇気を振り絞って参加しているのだろう。
阿部とは対照的な吉川
「彼は家庭を大事にしていて、遅くまで飲み歩くこともありません。夫の自分が奥さま同士の付き合いに顔を出さないことで彼女の評判が悪くならないよう気遣っているのでしょう」(前出・阿部の知人)
阿部にとっては食事会も“試練”なのだ。'04年に出演したドラマ『アットホーム・ダッド』(フジテレビ系)で主夫役を演じたが、当時の雑誌のインタビューでも近所付き合いに不安を抱いていると語っていた。
《僕はね、最初のうちは頑張ってやると思うんですよ。料理もできるようになるかもしれないし、洗濯も好きだし。ただ、近所づきあいでくじけるだろうなって思う》
189cmの長身で、男らしい濃い顔立ちとは裏腹に、内面はシャイで気弱なのだ。見た目とのギャップという点では、『下町ロケット』で共演した吉川晃司も負けていない。
実は、運命のいたずらなのか、吉川の自宅は阿部が暮らす自宅と同じ都内のエリアにある。だが、彼の私生活は阿部とは対照的だ。
「吉川さんはいつも笑顔で挨拶してくれますね。顔を隠したりしないで堂々と歩いています。ドラマでは渋くて重厚なイメージでしたが、実際はとても気さくな方ですよ」(近隣住民)
吉川が『下町ロケット』で演じた帝国重工の“財前部長”は、最初は佃社長の前に立ちふさがる最大の敵だった。
「佃製作所を毛嫌いして、下請けなのだから帝国重工に従うのが当然という態度でした。でも、佃の技術力の高さを知って社長の人柄に惚れ込み、彼をサポートするようになりました」(前出・テレビ誌ライター)
大企業の論理と佃社長との友情の間で悩みながら、正義を貫く姿が感動を呼んだ
「コンサートで大暴れしていたころとは大違いですよね。'85年末のNHK紅白歌合戦では、白組なのに真っ赤な衣装を着て登場。客席に向けてシャンパンをまき散らし、ギターに火をつけてステージに叩きつけて壊しました。
もともと派手なパフォーマンス好きではありましたが、さすがに紅白でやるのはまずかった。それから10年以上、NHKには出入り禁止となりましたよ」(レコード会社関係者)
ロックミュージシャンとしてのハードなスタイルから、武闘派でコワモテなイメージを持たれがちだが、近所付き合いは苦にしていない。
「早朝にジョギングするとき地元の人たちと一緒に走るそうです。近所のお祭りにも毎年、顔を出しているみたいです。準備で忙しい住民の方たちを気遣い、ねぎらいの意味もこめて中華料理などを差し入れしてくれることも。人とのつながりを大切にしているのでしょうね」(吉川の知人)
素で近所の人と触れ合う吉川と、人付き合いが苦手でも妻のために努力する阿部。2人の私生活は対照的だが、まっすぐに向き合う姿勢はドラマと同じようにアツい!