──働いていることで何かデメリットはありましたか?
「当時、お受験されるご家庭は専業主婦の方が多かったです。いまも娘の同級生のお母様で働いているのは、お医者さん以外ではほとんどいません。
たまにお教室にお迎えに行くと、“まだ飛んでるんですか?”なんて言われたこともあります。そうした嫌味は客室乗務員という職種に対するひがみだと思って聞き流すようにしていました。
実際、面接でも校長先生に“仕事と家庭の両立”については、かなり深く質問をされました。自立した女性を求めているとはいえ、やはり家庭をないがしろにしていると思われると面接では、マイナスになるので、“子どもが思春期を迎えたり、いちばん成長する小・中学生の時期は、母親が寄り添うことが必要と考えております”と答えておりましたが、娘が2年生になったときには国際線にも復帰しました。
ただ、横浜雙葉では同校を卒業して社会で活躍する女性の講演会などもあり、働く母親の姿を見せている家庭も歓迎されているのかと思っておりましたが、実際に入学してみると、学校行事は平日に行われることも多く、月に1、2回は仕事を休むことになりました。参加できない家庭は学校との関わりを持つ機会も減ってしまうんですよね。
大学が付属ではないので、これから迎える大学受験に備えるためにも、私はもう少し働こうと思っていますが、主人と母の協力なしではやっていけないのが現状です」
──実際、進学されてお子様の学校でのご様子はいかがですか?
「文武両道という言葉がふさわしい学校だと思います。運動会や日ごろのスポーツ活動などを見ていても“これが女子校?”と目を疑うほどのレベルです。
全国大会に出場する子も少なくありません。運動会も異性の目を気にしないからなのか、激しい戦いに毎回ハラハラドキドキしていました。娘は部活動をしているのですが、朝早くから学校へ行き、放課後も日が暮れるまで練習しているようです。一年中、真っ黒に日焼けしています。
勉強もスポーツも音楽も、全校生徒が誰ひとりまったく手を抜くことなく、全力で挑みます。音楽会に関していえば、まるでプロのオーケストラを聴いているような仕上がりに毎回驚かされます。仲間意識が強く、団結力も非常に強いです。全国の雙葉姉妹校のなかでも、いちばんアクティブで、強くたくましい生徒が集まっているのが横浜雙葉ではないかと思います」
横浜雙葉の説明会は4月21日、見学会は5月8日となります。女子校、とくにミッション系女子校を志望されている保護者の方は、横浜雙葉の説明会から参加されることをオススメします。
ミッション系とひと口にいっても、雙葉や暁星などのカトリック系、青山学院や東洋英和女学院などのプロテスタント系、立教や立教女学院などの英国国教会系と、宗派によってキリスト教のとらえ方や校風はまったく異なります。そうした違いも含めて研究してみましょう。
<著者プロフィール>
いとうゆりこ◎お受験コンシェルジュ&戦略プランナー。自身の経験から美容や健康・芸能・東京に関するマネー情報まで幅広い記事を各媒体で執筆中。いとうゆりこ受験情報公式サイトは、https://itoyuriko.studio.design