お見合いでは、将来を見据えてのジャッジをする

 合コンとお見合いでは、同じ男女の出会いでも、お相手を見る目が明らかに違います。

 合コンは、“楽しくおしゃべりできる気の合う異性に出会えればいい”と思って参加しています。そこから連絡先を交換し、何度か会っていくうちに好きになって、結婚を考えるようになる。結婚は後づけなんです。

 ところが、お見合いは“結婚相手”を探す出会い。会話を交わしながらも、“この相手との結婚は考えられるか”というのを常に頭においています。ノリのよさやタメ口が、逆効果になることもあるのです。

 ただここで注意しなくてはいけないのは、結婚を意識しすぎた会話をするのも、また失敗する要因になる。

 先日、こんなことがありました。

 お見合いを終えた男性会員が、「すごく楽しく話ができました」と、弾んだ声で伝えてきました。男性は地方に住んでいる方で、都内の女性とのお見合いでした。

「僕の仕事のことや趣味のこと地元のことを話して、『こっちにお嫁にきても、なんの心配もいらないし、全力でサポートをします』と言ったら、笑顔でうなずいてくださいました」

 ところが、お見合い後の女性のお返事は、“お断り”でした。理由は、こうでした。

「自分のことばかりを楽しそうに話されていて、こちらの話は全く聞いていただけませんでした。お相手を好きにならなければ、遠方にお嫁にいく決心はつきませんし、結婚してからも自分優先で私の話を聞いてもらえなかったら、寂しいなと思ってしまったんです」

 こうした事例からもわかるように、「今日のお見合いは、すごく盛り上がったし楽しかった」と思っても、お相手から「交際希望」がくるとは限らないのです。“お断り”されるには、そこにお断りをされる理由があるのです。

 そこが難しいのですが、それこそが“ご縁”であり、男女の“相性”なのかもしれません。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/