「ちょっと年下ですけど」って、13歳下ですよ!

 千恵美さん(39歳、仮名)が、義男さん(50歳、仮名)とお見合いをしました。義男さんは、大手企業に勤める年収2000万円の男性でした。

 お見合いを終えた千恵美さんのお返事は、お断り。理由は、11歳上という年齢差でした。

「話をしていて、ジェネレーションギャップを感じてしまいました。なにか、お父さんと話をしているみたいで。見た目も娘と父というか。どんなに条件がよくても、男性として好きになることはないと思うので、お断りでお願いします」

 20歳以上の年齢差があるならまだしも、11歳の年の差を “親子”と感じるのはどうなのでしょう。まあ、これも個人の感じ方の違いですね。

 そんな千恵美さんが先日、婚活パーティーに参加しました。2時間のパーティーを終えて、最後に気になった方の番号を書いたのですが、千恵美さんが選んだのは、なんと26歳の男性でした。

 パーティーを終えた後に、私にこんなメールが来ました。

「今日のパーティーでいいと思ったのは、◯番の男性。ちょっと年下ですけど」

 11歳年上の男性は「お父さんのよう」と言い、ご自身は、13歳年下の男性を選ぶというのは、いったい‥‥。

 年齢とは不思議なもので、同じ時間軸なのに、下を見下ろしたときにはとても近く感じ、上を見上げたときにはとても遠くに思えるのです。

 例えば50代になっても、60歳を越えていても、「子どもが欲しい」という男性がいます。

 先日も55歳の男性が、入会面談にやってきて、こんなことを言いました。

「子どもが欲しいので、できたら35歳から39歳までの女性と結婚をしたいんです」

 私は、彼に言いました。

「55歳と35歳、そこには20年の開きがありますよね。55歳に20歳を足してみてください。75歳です。相当、年をとっていると感じませんか? あなたは、その時間軸の年齢差の人を結婚相手に探しているのですよ。それは、とても難しいことです」

 婚活に大事なのは、見た目年齢や思い込み年齢ではなく、実年齢です!

「若く見えますね」という言葉は、本当に若い人には使いません。年を重ねているのに努力して若さをキープしている。その努力を褒めている言葉だと、自覚してくださいね。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/