俳優としても活躍する、峯田和伸がボーカルを務めるバンド・銀杏BOYZの楽曲をもとに、岡田惠和が脚本を担当した映画『いちごの唄』。ダブル主演を務めたのが、古舘佑太郎(28)と石橋静河(24)。
古舘佑太郎(以下、古舘)「脚本を読んだだけでは、役が全然つかめなくて……。本読みで石橋さんと合わせたときに、初めてコウタの人物像が見えたんです。なので映画と同様、僕には石橋さんが女神のように見えました(笑)」
石橋静河(以下、石橋)「古舘さんにお会いしたとき、すでにコウタに接しているように感じたので、いまだに古舘さん本人がどんな方かわかっていないかも(笑)」
原作のイラスト、音楽、キャストとしても参加する峯田和伸とは、こんな撮影秘話が──。
古舘「峯田さんに意見を聞きたいと思い、“食事でもどうですか?”とLINEを送ったら既読無視されたんです。現場で会ったときに“俺に近づける必要はない、というアンサーだった”と言われて、役柄がよりつかめた気がしました」
石橋「私は撮影前に考えすぎていろいろ凝り固まるタイプなんですが、今回はそういうときに何度も銀杏BOYZの曲で救われましたね。峯田さんは曲にいろんな思いがあると思うのですが、何も口を出さず、現場ではラーメン店のお兄ちゃんとして存在していたことも素敵だなと思いました」
全力で恋する様子を描いた青春ムービーだが、2人が過去に熱中したものを聞くとこんな答えが。
古舘「中学3年間はアメリカのプロレスにハマり、日本公演は全部見に行ったし、技も全部覚えるほど熱中しました。この映画での体当たりシーンで、プロレス好きだったことが多少、生かせた気がします(笑)」
石橋「留学までしたバレエ。朝9時から昼休憩以外は夕方6時までひたすら踊っている時期があって。そのときに肉体の限界を知れた気がするので、大変な現場でも“この程度なら死なない”って思えるようになったのは、今の仕事でも生かせられているかも」
『ひよっこ』(古舘)、『半分、青い。』(石橋)で朝ドラ出演、どうだった?
古舘「バンドをやっているので下北沢などライブハウスがあるような街ではたまに声をかけてもらうことはあったけど、朝ドラに出てそれ以外のところでも声をかけていただけるようになりました」
石橋「私の役は出演時間もほんのわずかだったので朝ドラの一体感は味わうことができなかったのですが、リハーサルを1日かけてやったり、平日は毎日撮っているみたいな現場は今までなかったので。半年以上こういう現場を続けているキャストの方々は本当にすごいなと」
7月5日(金)、東京・新宿ピカデリーほか全国ロードショー。
出演:古舘佑太郎、石橋静河ほか
●いしばし・しずか●’94年7月8日生まれ、東京都出身。’15年、舞台『銀河鉄道の夜2015』で芸能界デビュー。『映画夜空はいつでも最高密度の青色だ』でブルーリボン賞新人賞など数多くの新人賞を受賞。
●ふるたち・ゆうたろう●’91年4月5日生まれ、東京都出身。’08年にロックバンド『TheSALOVERS』を結成。’10年にメジャーデビュー。’14年に映画『日々ロック』で俳優活動もスタートさせる。