先日、埼玉在住の正徳さん(48歳、仮名)に、千葉に住む39歳の女性、佳恵さん(仮名)からお申し込みがありました。私は当然、受けるものだと思っていたら、正徳さんが言ったのです。
「お見合いを受けるのに、悩みどころが3つあります。まずは距離が遠いこと。年齢が39歳であること。そして、“タバコを少し吸う”と書いてあるところです」
実情で言いますと男女ともに喫煙者は、今の時代、お見合いが組みづらい。みなさん喫煙者は嫌がります。佳恵さんもなかなかお見合いが組めなかったから年齢を妥協して、48歳の正徳さんに申し込んできたのだと思います。
喫煙者を敬遠したくなる気持ちはわかりますが、それに加えて、39歳という年齢よりも若い女性を望んだり、千葉と埼玉の距離が遠いなどと言っていたりしたら、48歳の正徳さんは、誰ともお見合いできませんし、お見合いできなければ、結婚もできません。
「41歳とは思えない、肌のたるみなんですよ」
51歳の修平さん(仮名)が、41歳の女性、幸恵さん(仮名)からお見合いのお申し込みを受けました。修平さんが、私に聞いてきました。
「41歳だと、子どもを授かるのは難しいですかね」
そこで、「こればかりは個人差だし、可能性はゼロではないのだから、お会いしてみたらいかがですか?」とおすすめしました。10歳年下の女性からのお申し込みは、本当にありがたいですから。
お見合いの後に、ふたりは交際に入りました。3回、4回と食事を重ねていたので、これはひょっとしたら結婚までたどり着くのではないかと、私は内心、思っていました。
すると、幸恵さんの相談室から、「結婚に向けての真剣交際に入れませんか?」との申し入れがありました。
まさか女性側からの申し入れがあるとは! 私は、修平さんが真剣交際を当然、受諾するものだと思っていたので、心を弾ませて連絡を入れました。すると、彼からは、「真剣交際に入るかどうかは、迷っています」というメールが来ました。
そこで、電話で話すことにしました。「何を迷っているの? やっぱり年齢?」と聞くと、彼が歯切れの悪い口調で言いました。
「もちろん年齢もあるんですが、見た目が……。なんていうのかな、肌のたるみがすごいんですよ。全体的な雰囲気だと50歳くらいに見える。どうしてあんなに肌がたるんでいるんだろう。まあ、いい人ではあるんですけれどねぇ」
結局、真剣交際に入る決断がつかないまま、1週間が過ぎたころ、幸恵さんの相談室からは、“交際終了”の連絡がきました。お相手の女性は、返事がこないから、男性に結婚する気持ちがないと見限ったのでしょう。
決断できずにグズグズしていたことで、チャンスを棒にふってしまったのです。