子供のころから“内弁慶”
初めての2.5次元舞台出演で出会った朔間零というキャラクターを演じるのは最初、戸惑ったという。
「日差しが苦手な自称『吸血鬼』、『三奇人』と呼ばれていて、おじいちゃんのような言葉遣いをする……。こんなキャラクターを僕が演じることができるのか?って思いました。それで初演の前に彼のことを調べたり、ゲームをプレーして、いくつかの共通点を見つけたんですね。弟のことがすごく好きとか、日差しが苦手とか、けっこうあって。苦手だったトマトジュースも役作りのために一生懸命飲んでいたら大好きになったり。だんだん共感していきました。それに僕はあまり人の上に立った経験がない人間で、後ろでワーワー言ってるタイプだったんですけど、零くんを演じることをきっかけに、リーダーとして人をまとめるのはすごく大変なんだなと実感しまして。初演のころは、舞台経験も浅くてリーダーとしてなかなかいられない自分のことを、メンバーの3人がリーダーとして立ててくれて。役にも彼らにも助けられて、素晴らしい経験をさせていただいています」
旅番組#『カワイイこみなみには旅をさせよ』では、人懐っこい素顔を見せていた小南さんだが、実はかなりの人見知り。
「子供のころからクラスにひとりはいるようなやんちゃなうるさいやつで、通信簿に“小南君は落ち着きがありません”って書かれてる人間だったんですけど、人前で発表したり作文を読むってなると顔が真っ赤になっちゃうような小心者で。そういうところはあまり変わってない。赤澤くんにも“内弁慶だね”って言われます(笑)。初対面だとどういう人なのか様子を探ってから、いけるってわかった瞬間に行く(笑)。人間関係にはかなり慎重です」
休日は部屋のカーテンを閉めて、ひとりで好きなアニメを1話から、1日中ずっと見てるのが至福の時間。
「簡単なおつまみを作って、ハイボールを飲みながら、朝からず~っと見てます。もう最高ですね」
今作での初座長は、うれしいと同時に「かなりのプレッシャー」でもあると言う。
「小南光司という人間にとっても大きな挑戦になると思います。『あんステ』は、僕の人生のターニングポイントでもあるので。この作品に出ていなかったら、いま僕はこんなに舞台をやっていなかったと思うんですよ。だから恩返しじゃないですけど、僕を信じてメインに選んでくださったスタッフの方々の気持ちにもちゃんと応えられるように、一生懸命、座長としてやっていきたいと思います!」
『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』 ~Destruction×Road~
魅力的な男性アイドルを育成するスマートフォン向けゲームアプリ「あんさんぶるスターズ!」を原作とした舞台シリーズの第7作(ライブ公演含む)。アイドルユニットUNDEADをメインに、原作のイベントストーリー「出航!海上の海賊フェス」「追憶*それぞれのクロスロード」の2本が描かれる。大阪公演:8月22日~8月23日@梅田芸術劇場メインホール/東京公演:8月30日~9月10日@品川プリンスホテル ステラボール、9月14日~9月29日@天王洲 銀河劇場
【公式サイト】https://www.marv.jp/special/ensemble_stage/
(c)2016 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会
取材・文/井ノ口裕子