■面接の際の服装選び、要注意は雨の日?

 考査内容に運動がある学校の場合、考査中は汗をかくので半袖が好ましい場合もありますが、試験のはじまる11月1日頃の天候は、昨年に続き今年もまったく予想ができません。

 というのも、数年前の11月1日は非常に寒く、半袖の洋服の上にセーター、コートの装いが大半でしたが、昨年は11月1日でも暖かく、ジャケットやセーターも必要ありませんでした。

 さらに一昨年などは、早朝から大雨になってしまったため、学校最寄り駅までは長靴を履き、サブバッグに予備の靴下や革靴、考査用の上履き、両親のスリッパなどを入れなくてはならなくなり、通常のサブバックだけでは入りきらない大量の荷物になってしまったとおっしゃっていたお母様もいらっしゃいました。

 あるいは、傘立ての準備をしてくださらない学校もありますので、濡れた傘入れ、破れてしまった場合の予備のビニール、床を濡らしてしまった場合の雑巾などが必要となって荷物が増えてしまい、朝から大慌てだった方も。

 当日、二校受験される方においては、ご両親が大きな荷物を二つ抱え、お子様も自分で上履き入れを持って傘をさしたため、学校に到着する前にグッタリしてしまった方も多かったようです。

 お教室のなかには、学校最寄りに控え室を準備してくださっているところもございますので、そうした控え室やコインロッカーなどを活用しながら、荷物は最小限にしましょう。学校の保護者控え室もけっして広いわけではありません。

 大量の荷物で他の方にご迷惑がかからないようにしたいですね。

 そして試験を掛け持ちする場合、学校間の移動時間を短縮するために、タクシーで移動する方も多いと思いますが、なかにはタイミングよくタクシーがつかまらず、焦った方もいらっしゃると思います。

 最近ではタクシーの予約も簡単になったので、事前に移動するであろう時間帯の渋滞予想などもシュミレーションしておきたいですね。

 また、学校に入るとまずは受付を通過します。受付の方はお名前の横に受験生の受付通過時間も記入していることもあるので、早すぎず、遅すぎず、時間に余裕を持って受付を通過しましょう。

 受付時も、受験生が自ら名乗らなくてはならない学校と、保護者が受験票を提出する学校とがあります。

 この受付から考査はすでにはじまっています。

 さらには、通学路から先生を配置している学校もありますので、学校最寄り駅から気を引き締めて行動してください。

■併願校、滑り止めをいま一度考える

 7月編でも申し上げましたが、併願校や滑り止めの受験を軽んじず、いま一度しっかりと考えてください。6年間もしくは12、16年間と、お子様とご両親が通う学校のスタート地点です。どうしても魅力を感じなかったり、お子様、もしくはご両親がしっくりとこない学校には無理に出願せず回避しましょう。

 無駄な時間と労力を使う必要はありません。

 小学校受験がすべてではありません。学校によっては編入試験を実施している学校、中学受験の方が間口の広い学校もあります。編入試験や中学受験は筆記試験で点数が取れれば入学できますが、幼小受験は必ずしもそれだけではありません。

 点数以外の“何か”も大きなポイントとなります。最近ニュースにもなりましたが、理不尽な部分も少なからずある入試である、という事実も受け入れておいた方が良いかと思います。

<著者プロフィール>
いとうゆりこ◎お受験コンシェルジュ&戦略プランナー。自身の経験から美容や健康・芸能・東京に関するマネー情報まで幅広い記事を各媒体で執筆中。いとうゆりこ受験情報公式サイトは、https://itoyuriko.studio.design