BTS、EXOなど、ひと握りのトップグループしか立てない、韓国初のドーム式球場、高尺(コチョク)スカイドーム。その大舞台で、いきなりのデビュー公演を成功させたX1。デビューを目指す練習生と、再起をかけた現役アイドルがミッションに挑み、視聴者投票でデビューメンバーが選出される『PRODUCE X 101』を通じ誕生した11人組アイドルだ。
年齢も経歴もまったくバラバラだが、激しい戦いを勝ち抜いてきたメンバーだけあり、実力、ビジュアル、アイドル性のいずれにも死角なし! 番組放送中から熱狂的ファン層が形成され、定価44000ウォン(約3900円)の公演チケットは、発売と同時に1万8000席がソールドアウト。公演日に発売したデビューミニアルバム『飛翔:QUANTUM LEAP』も記録的ヒットを飛ばし、とにかくいまK-POPシーンでいちばんホットなグループなのだ。
韓国人ファンの“熱狂的ヲタ活”とは?
公演当日の正午、スカイドームに到着するとグッズ販売ブースは長蛇の列。これは国を問わず、アイドル公演あるあるの光景だが、目を引いたのがドーム向かいの河川敷でうごめく1000人規模のファンの集団。現場をのぞいてみると、メンバーの名前が書かれた紙のスローガンや、顔写真をデザインしたうちわなど、さまざまな応援グッズの配布会が繰り広げられていた。
韓国では、ファンがアイドルの活動を物資面などでサポートする文化があり、自主制作したグッズの無料配布もそのひとつ。著作権などは完全スルー状態だが、“宣伝”になるということで事務所側も暗黙の了解という状況だ。
お金と情熱を惜しみなく投資する韓国人ファンのアツさに圧倒されつつも、フェスのような盛り上がりにテンションが上がらないわけがない! 筆者も地元女子に交じり、スローガンを求めて汗だくになって河川敷を走り回ってしまった。