味方への的確な指示と、素早いパス回しで日本の攻撃をコントロールするスクラムハーフの流大(27)。
「運動能力ではもっといい子はいっぱいいましたが、それを凌駕するような“指示力”があった。全体を俯瞰で見ることができて、自分が判断したことを的確に声で指示を出していた。うまく育てれば日本代表になれると感じました」
そう語るのは熊本県立荒尾高校(現・岱志高校)で流を指導した徳井清明監督。
「流には抜きんでた能力があったぶん、ラグビー以外の学校生活や私生活を整えることも指導しました。勉強も体育コースでトップ。通学中の電車でも勉強していたそうですね」(徳井監督)
文武両道だった流だが、兄弟から見ると印象は変わる。プロ野球独立リーグなどで活躍した、次兄の流大輔さんは、
「今はインタビューとかしっかりしてますけど、ユタカは三男なんで、すごい甘えん坊。かなりワガママでしたね。僕の地元とか親戚、知人とかは口をそろえて“あの甘えん坊のユタカが……”って言いますね(笑)」
とはいえ、兄弟仲は非常によかった。
「お互い野球とラグビーの練習がないときは一緒によく遊びましたよ。うちの長男はテレビゲームがすごく強いんですが、ユタカは長男にも勝てるって、自分が勝つまでやめなかった。負けず嫌いでしたね」(兄の大輔さん)
同じくゲームではこんな話も。『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)にも出演した“ラグビー芸人”のしんやは、帝京大学ラグビー部の2年先輩。
「ゲームなら流に勝てるかもって思ってたんですけど、ちゃんと負けました(笑)。なかなか勝てなかったすね。『大乱闘スマッシュブラザーズ』を主にやってましたね」
“先輩”とは今でも連絡をとり合っていて、
「最近でいうと、僕が『しゃべくり007』に出させていただいて、流がSNSで紹介してくれてたんで、ありがとうなって連絡したら、“スベってて安心しました”と返ってきました(笑)」(しんや)
後輩が流のハチマキを求めて
流といえばそのイケメンなルックスも注目を集める。
「体育祭でチームごとにハチマキがあるんですけど、カップルは体育祭が終わった後に交換するっていうのが流行ってたんです。そのとき流選手は彼女がいなかったと思うんですけど、彼のハチマキに後輩が殺到して取り合ってたみたいですね」
そう話すのは中学時代の同級生で、チアリーディングチーム『RFC』に所属するSAKIさん。人気ぶりはこれだけではない。
「成人式当日に海外遠征が入って、式に出席できなかったから、男友達が“流のために集まろう”って言って、後日もう1回、同窓会の形で成人式をやったんです。彼へのビデオレターとかもあって、流選手も泣いていました」
その負けず嫌いさと人気で日本を引っ張ってほしい!