それもそのはず。かつて彼女はTBS時代に局内で干され、テレビ界とは切り離されるようになった過去があったから。

“必然的”毒舌

『週刊新潮』('19年2月14日号)によると、

《転機となったのは昨年3月に『週刊文春』が報じたジャニーズタレントとの熱愛報道で、レギュラーだった情報番組『あさチャン!』を降板したことでしょう。その人気とは裏腹に、局としても扱いづらいアナになってしまったのは事実ですね。同期の皆川玲奈アナは『NEWS23』など硬派の報道番組に出演している一方、宇垣アナのテレビ露出は減るばかり》

 だったのだという。これが真実かどうかは別として、テレビ出演がめっきり減ったのはまぎれもない事実。'18年8月から『サンデージャポン』に起用されるようになったのだが、それもスタジオではなく、ロケに駆り出されるレポーターのポジション。当然、爆笑問題との絡みも少なく、関係性が築けていたとはあまり言えない。

 それに比べ、田中みな実は『サンジャポ』時代に進行役務め、スタジオのタレントと密なやりとりをする日々を送り、キャラクターをイジられ、愛されてきたわけで──。

 バラエティー番組はチームプレーだという話をよく聞くが、現在の宇垣は『チームワークができていないフィールドでひとり毒を吐き、誰にもフォローされない』というポジションにあるようだ。“都会からやってきた転校生キャラ”と同等の扱いにくさである。

 その状況を作り出している最大の要因は、いまだに“コーヒーぶちまけ事件”をはじめとしたTBS時代(過去)の良からぬ噂を持ち出し、「当時の真相を語る!」的な切り口のトークテーマばかり与える“メディアの悪意”ではないだろうか(放送内容がネットニュースになるという構図を含め)。台本的にも毒舌調にならざるをえないじゃんか。

 そんな宇垣の最近はというと、テレビに愛想を尽かせたのか、イベント業に精を出しているようだ。

 先日もJRAによる『宇垣美里×マイメロディの「#うがメロけいば』なるキャンペーンに抜擢されたばかり。

『#うがメロけいば』のサイトには“占い”というナナメ上の項目も(公式サイトより)
『#うがメロけいば』のサイトには“占い”というナナメ上の項目も(公式サイトより)
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 アニメ化されたマイメロディと一緒に競馬場を訪れ「おうまさんのシッポかわいいよね」「ポニーテールみたいだねぇ」などと言い合う謎のCMがすでに公開されている。なんだかよくわからないが、彼女もいろいろと吹っ切れたということか。

 さらに『#うがメロけいば』ホームページでは「あなたの星座とお馬さんの毛色を選んで今日の運勢を占っちゃおう」という、どこに需要があるのか不明な占いコーナーも。試しにやってみたところ、《遊びに行くなら、競馬場などにグループで行くと吉》と出た。ふざけるな。

 それでも、だ。たとえ深夜3時の居酒屋で生まれたような企画だとしても、それが彼女のブレイクにつながればいいな、と願ってやまない。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉