ネットナンパは17歳から
白石がケータイを持ち始めたのは中学2年生のころだったという。このときからインターネットを始めた。今の時代、特に早いほうではない。
「自分で欲しいと言ったわけではないです。塾へ行くときに、親から持たされたんです」
その後、親から与えられたケータイで、さまざまなネットサービス、電子掲示板やチャットを使っていく。そしてツイッターとの出会う。白石が事件で利用していたのは、主にツイッターだった。いつから使うようになったのか。
「風俗の斡旋をしていたときに、これは使えるなと思った。相性というよりも集まりがいい。仕事を求める人からの反応がいい。DM(ダイレクトメッセージ)でも“仕事がしたい”とくる。これは犯罪に使えるなと思ったんですよ」
では、いつからネットナンパを始めたのだろうか。
「17歳からですよ」
「コツはあるの?」
「叩き上げですね。数打つことですよ。お互いに写真を見せ合ったりしていたんです。もう慣れていましたね」
ナンパをするとき、何かゴールを設定していたのだろうか。
「そのときどきで目標を持っていましたね。エッチしたいだけか、それとも、(風俗店など斡旋〈あっせん〉をする)仕事なのか……。あ、仕事とナンパだけか」
彼の表情、そこになんの後悔も感じられない。むしろ、懐かしんでるような話し方だ。
ネットからの出会いが恋愛に発展することはよくある。かつて『ウェブ恋愛』(ちくま新書)でも書いたが、特に共通の趣味や話題があれば、壁は低くなる。しかし白石は、ネットでの出会いで恋愛に発展したことはないと話す。逮捕されたとき、「付き合っていた」という女性がいたことには、「嘘だ」と言いきった。
「元カノとかって嘘ですよ。だって6年間、付き合っている人がいないですから。テレビで証言をしていた女は、あれはやり捨てただけ。一緒にいていい女はいないです」