男としてまだまだ未熟なので、大人な女性がいい

 2017年に4人組ダンスボーカルグループANTIME(アンティム)としてデビュー。2018年9月よりソロシンガーとしての活動を本格的にスタートし、現在までに2枚のEPをリリースしている。影響を受けたアーティストを聞くと、高橋さんの世代からするとちょっと意外な人物の名前が挙がった。

影響を受けたのは玉置浩二さんです。表現の真骨頂かなと思っていて。玉置さんが歌で人に届けている姿や人の心を感動させているところに、“これだな、目指すのは。ワンピースでいったらラフテル(ひとつなぎの大秘宝が眠るとされる場所)だな”と思って(笑)。玉置さんは最後の宝なのかなと。僕はそこを目指して旅していくんだなって思います

 歌は自分自身だと言い、等身大のラブソングが共感を得ている高橋さん。ご自身はどんな女性に惹かれるのか。「恥ずかしいな~。お酒飲みながら話したいですね」と、かなり照れながら教えてくれた。

自分が男としてまだまだ未熟なので、大人な人がいいですかね。僕は誰かを好きになると、その人のことを軸に生きてるところはありますね。目標じゃないけど、例えば付き合っていたら、この人を幸せにし続けるって思ったり。付き合っていなかったら、その人と付き合うために努力するとか。仕事でもプライベートでもつらいことがあったら、その人を思って乗り越えたり……恋が力になるタイプかもしれないです(笑)

趣味は“研究”

 普段は「自由人」で「気分屋」だそうで、休日は基本ひとりで行動することが多いという。

「ひとりで朝まで漫画を読んで、そのままランニングして、お散歩して、カフェに行って本を読んで、その後、ジムに行ってトレーニングして……みたいな日もあります(笑)。

 趣味は研究かな。音楽や芝居とか、今回でいえば『デスノート THE MUSICAL』を作り上げるための研究というか。走るのも研究ですよ。例えば、エルがブルーノ・マーズを聴きながら、背筋を伸ばしてランニングしたらどういう感じになるんだろう? とかを本気で考えています。だって役を演じていても、絶対に自分というものはいる。だから普段の自分をどうエルに向けるかっていうことを、寝ても覚めても考えちゃうんです

 エルと同じく甘党だという高橋さん。好きなのは和菓子。

「最近ハマっているのは、こしあんの串団子です。あと、『くりこ庵』のたい焼きはめちゃめちゃおいしいですよ」

 個性豊かな魅力で人を惹きつける高橋颯さん。どんなエルを見せてくれるのか期待が高まる。最後に俳優・アーティストとしての目標を聞いてみた。

「俳優とアーティストの仕事を長く続けていけるように、これからも自分に厳しく戒めていきたいと思います。とはいっても、今はデスノートのことでいっぱいです。今回、共演するキャストのみなさんやスタッフのみなさん、見に来てくださるお客さま、その出会いひとつひとつを大事にして、感謝の気持ちを忘れずに頑張りたいと思います」

『デスノート THE MUSICAL』
作曲:フランク・ワイルドホーン 演出:栗山民也 出演:夜神 月役・村井良大/甲斐翔真(Wキャスト)、エル役・高橋颯、ほか。
東京公演:2020年1月20日~2月9日@東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)/静岡公演:2月22日~23日@清水マリナート/大阪公演:2月29日~3月1日@梅田芸術劇場 メインホール/福岡公演:3月6日~8日@博多座
【公式サイト】horipro-stage.jp/stage/deathnote2020/

たかはし・ふう◎1998年5月8日、埼玉県出身。4人組ダンスボーカルグループANTIMEとして2017年にデビュー。2018年9月よりソロ活動を本格的にスタート。今年3月に2nd EP『STEP』をリリース。10月に初舞台『部屋と僕と弟のハナシ』を上演した。

(取材・文/井ノ口裕子)