警察を動かすためには
Twitterなどで一般の人から多くの相談を受けるようになったため、アドバイスができるようにまとめているのは、自作の『事件ノート』だ。
「何年も続けているのですが、事件に対してどこの警察署が動いたかっていうのをある程度、把握するためノートにまとめています。“その地域の警察署は今まで動いていないけど、この地域の警察署だったら対応してくれる”とか、“サイバーパトロールはどこの都道府県警がよく捜査している”とか、わかるようにしておくといいんです。
なかなか、ネットでの誹謗中傷の捜査を受けてくれるような警察官の方はいらっしゃらないので、そういう事例に対応できる刑事さんを探しながら書き留めています」
TwitterやInstagram 、FacebookなどのSNSは母体が海外にあるため、英語でやりとりをしなければならない。『ネット捜査』と『英語』、いずれも堪能な刑事は希少といってもいい。捜査が始まるまでにも、なかなか時間がかかる場合もあるのだ。いい警察官に巡り合って、進展があったとしても油断はできないという。
「先ほどお話した堀ちえみさんは、“夫に関する名誉毀損があったため、警察に行った”とブログに書いていらっしゃいました。抑止力にはなりますが、基本は内緒にしたほうがいいです。
その理由は3つあって、1つめは相手に“挑発”と取られてしまい、刺激してしまうことにもなりかねない。2つめは、アカウントを消したり、携帯電話自体を隠すなど証拠を隠滅する恐れがある。完璧に消すことはネットの場合不可能ですが、情報開示が認められない可能性もゼロではないので、隠滅されないようにしたほうがいいです。3つめは逃亡される恐れがあるから。口外するにしても自分の身内や家族で留めてください。あとは警察に任せましょう」