さらに、「子どもはいらない」と、言ったそうです。
「『私は、最後のチャンスに子どもが欲しいし、そのために婚活をしている』と言ったら、『プロフィールに、子どもが欲しいなんて一言も書いていなかったよね。39歳になって子どもが欲しいと考えるのもどうかと思うし、自然に授かるなら仕方ないけど、不妊治療をしてまでも僕は子どもはいらないな』って言うんです」
さらに、美由紀さんのお母さんがくも膜下出血で倒れ病院に運ばれると、そこから3日間、連絡が取れなくなりました。
美由紀さんは、私に言いました。
「彼は自分のためにはお金が使えるけれど、人のためはお金が使えない。結婚しても新しいバイクが欲しい、ツーリングや旅行に行きたい。さらに、うちの母が倒れたときに音信不通になったのは、母の容態いかんでは、私と結婚してから自分が面倒を見ないといけない。その治療費も負担しないといけないのではないかと思ったからじゃないかって」
結婚は、1人から2人の生活になります。これまで自分のためにだけお金を使ってきた人は、人のためにお金が使うことが惜しくなる。また、結婚によってそれまでとは違ったお金がどのくらい出ていくのか不安になったり、ときには恐怖になったりします。
そういうタイプの人は、結婚の話が煮詰まってくると、もう頭の中はお金の心配でいっぱいになり、前には進めないのです。
だから、結婚の決断が下せない。
また、そういう人が結婚をすると、光熱費、食費、レジャー費などいちいちチェックしてきて、パートナーは息が詰まりそうになるケースもあります。
結婚を決断できない理由は、人それぞれ。ただひとつ言えることは、今結婚が決断できない人は、1年後も決断できない。お相手のことが好きで“別れたくない”と思うのなら仕方ありませんが、“結婚をしたい”のであれば、決断できない人とはさっさと交際終了にしたほうがいい。
これはお見合いの出会いに限らず、生活圏内で出会い恋愛関係になったカップルにもあてはまることですよ。
鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/