
おもちにかける以外はなかなか出番のないきなこ。実は料理やスイーツにちょい足しするだけで食物繊維やビタミンが効率よくとれちゃう優秀食材。自然な甘みも補えるから、砂糖がわりに使って栄養アップ!
自然な甘みで砂糖代わりにも
「毎日大さじ1杯程度のきなこで、腸内環境がグッとよくなるんですよ」と教えてくれたのは、管理栄養士の藤原朋未さん。
「理由は2つ。豊富な食物繊維と大豆オリゴ糖が含まれているからです」(藤原さん、以下同)
食物繊維摂取量は食生活の変化に伴い、減少傾向にあるとされ多くの日本人が不足気味だ。
「そこで、きなこ。大さじ1杯で1gの食物繊維がとれます」
きなこを料理やヨーグルトにパラパラかけたりまぜるだけで効果的に食物繊維がとれる。
食物繊維は、腸内の掃除役として便通を促すほか、善玉菌のエサになり、腸の働きを整えてくれるのだ。
次に大豆オリゴ糖。こちらも善玉菌のエサとなるもので、善玉菌を増殖させる効果が。
「この二つが相まって、腸内環境をよい状態にしてくれるのです。免疫細胞は腸内に最も集まっているので、免疫力の活性化にもつながりますね。便通がよくなればダイエットや美肌効果も期待できそうです」
オリゴ糖というと、甘いシロップを思い出すが、きなこの大豆オリゴ糖もほんのりとした甘みがある。
「砂糖の70%くらいの甘み。料理に加えれば、甘みと風味をプラスできるので、砂糖やみりんの量を控えても十分な味に仕上がります」
そもそもきなこは、いった大豆を挽いて作られており、大豆の栄養が凝縮している食材。
「コレステロールを低下させ、動脈硬化の予防となる大豆タンパク質や、血圧低下が期待できる大豆ペプチド、女性ホルモンに似た働きをして丈夫な骨作りに役立つイソフラボン。ほかにもミネラルやビタミンも豊富で、まさにスーパーフード!」
いつもの炒め物や煮物にチョイ足しで、おいしく健康に。
“きなこ習慣”を今日からトライしてみてはどうだろう。
定番みそ味がワンランク上の味わいに
豚こまピーマンのきなこみそ炒め
【材料(2人分)】
A
・きなこ、みそ、酒…各大さじ1
・豚こま切れ肉…180g
・ピーマン…4個
・ごま油…大さじ1/2
【作り方】
(1)ピーマンは縦半分に切ってへたと種を除き、乱切りに。(A)は混ぜ合わせる。
(2)フライパンにごま油をひいて中火にかけ、豚肉を炒める。軽く焼き色がついたらピーマンを加え炒める。
(3)全体に火が通ったら、(A)を加えて全体にからめ、皿に盛る。お好みで上からきなこをふりかける。
料理にIN
爽やかな甘みと大豆の風味でやさしい味わいに。ごまを加える感覚で活用してもグッド。
ピーナツバターのようなコクが新鮮
アボカドきなこのハニートースト

【材料(2人分)】
A
・きなこ…小さじ2
・みそ…小さじ1
・水…小さじ2
・食パン(6枚切り)…2枚
・アボカド…1個
・ピザ用チーズ…適量(30g)
・きなこ、はちみつ…各適量
【作り方】
(1)食パンは斜め半分に、アボカドは半分に割って種を取り除き、皮をむいて5mm幅の薄切りにする。(A)は合わせておく。
(2)食パンに(A)を塗り、アボカドをのせる。
(3)ピザ用チーズをのせ、トースターで焼き色がつくまで焼く。きなことはちみつを、好みの量かける。
脂肪を分解や燃焼させる効果があるオレイン酸をたっぷり含むアボカド。腸活にいいきな粉とタッグを組めばスッキリボディ。