無病息災、健康を祈るあなたへ
病気平癒を引き受けてくれる神様の中でも、多くの人が頼りにし、お願いに詣でるのが“石切さん”で知られる石切劔箭神社(大阪府)。
「今でも“お百度参り”が熱心に行われています。でんぼ(腫れ物の)神様といわれ、おできから悪性腫瘍まで、人に害をなす腫れ物を神様の力で断ち切ってくれると信じられているんです」
同じ大阪には、少彦名神社(大阪市)もある。「薬問屋が軒を連ねる道修町にあり、医療関係者や製薬会社の人も多くお参りしています」。ご祭神は医薬の神様のスクナヒコナで、さらに中国の薬祖神である神農神も一緒に祀られている。
五條天神社(東京都)もスクナヒコナを祀っている神社だ。主祭神の大貴己命とは、オオクニヌシのこと。つまりオオクニヌシとスクナヒコナがご祭神で、この2柱の神様は、一緒に全国を旅しながら、国づくりを行ったほどの仲よし。
だから力を合わせて、病気も治しててくれるに違いない。お守りはかわいい草履のストラップが人気で、足の痛み、腰の痛みが消えるように祈願されているそう。
八坂神社(京都市)といえば、祇園祭。この祇園祭は、1000年以上も前の平安時代に疫病が流行したときに、災厄の除去を祈ったことがその始まり。つまりそんな昔から病気平癒の神社だったのだ。
最近注目されているのが、西院春日神社(京都市)。平安時代に皇女が疱瘡の平癒を祈ったところ、春日の大神が石に病気を転移させて治したという話が残っている。それがなんと「この石が発見されたというのです」。霊石に病気治癒を託して祈れば、ご利益あり。
今宮神社(京都市)のやすらい人形は、人形に厄を遷し病気を鎮める健康祈願。
「赤い紙を折ったヒトガタに住所、氏名、年齢、性別を記入し、人形の真ん中にある、蘇民将来子孫也のお札を抜いてご奉納します」
京都御所のすぐ近くにある護王神社(京都市)の祭神は、皇室存続の危機を救った和気清麻呂。「清麻呂は道鏡という僧侶からパワハラを受けながら、頑張ったんですね。パワハラなどの職難を落とし、仕事運を守護してくれる頼もしい神社です」