12月4日に神田沙也加と村田充がそれぞれのブログで、今年の夏に離婚していたことを公表した。
このタイミングで公表したのは、『女性セブン』でそのことが報じられるとわかったからだ。離婚発表の翌日に発売された同誌の記事タイトルが、いかにも週刊誌風でドロっとしている。
《スクープ撮 「恋多き母は嫌い」アンチ聖子(57)の神田沙也加(33) アナ雪「不倫の代償」》(12月19日号)
タイトルにある『アナ雪』の文字のまわりには雪の結晶がデザインされており、「大ヒット中にまさか!」の文言もあしらわれている。神田がこの大ヒット映画の主人公・アナの日本版吹き替え声優を担当しているのはまぎれもない事実。
ただ、思うのは「アナ雪関係なくない?」ということである。
記事では『不倫相手』としてジャニーズJr.のMADE・秋山大河の名前が挙げられており、ふたりの出会いは舞台の共演で、今年の8月から親密な関係になったという。その舞台のタイトルは『SHOW BOY』。豪華客船を舞台にした群像劇で、カジノで持ち金を失ったギャンブラーや中国人マフィアなどが登場し、ドタバタ劇を繰り広げるらしい。……繰り返しになるが、「アナ雪関係なくない?」
ただ『セブン』が、秋山のマンションに出入りする神田の様子をバッチリ撮っていたのも事実。前出のドロついたタイトルから察するに、同誌は “不倫騒動の余波”を期待していたのではないだろうか──。
村田充の嘘と、松田聖子のDNA
近年は芸能人が不祥事を起こすたびに「降板」「再撮が決定」「違約金は〇〇億円か」などといった“続報”が目立つようになった。それでいえばまさに、今年3月に『アナ雪』でオラフの声優を担当していたピエール瀧がクスリで逮捕された際、交代になった経緯もある。
今回報じた『セブン』としては、「これは世間を揺るがす記事なるぞ……!」と踏んだのだろう。現に、タイトルを《不倫の代償》としているわけだし。
しかし、村田充は前述のブログで、
《子どもが欲しかった私と、前向きになれなかった彼女とで折り合いがつかず、互いを尊重し、前を向いてそれぞれの人生を歩むという結論に至り、今年の夏、二人で円満に離婚届を作成し、離婚に双方合意をいたしました》
と綴り、《婚姻関係は解消をいたしましたが、沙也加さんの理解者として、今後もサポートは続けていく所存です》と続けている。離婚発表は互いの仕事に影響が出ない時期の、来年の頭を予定していたとのことらしい。
この発言が本心かどうかは別として、本人が「円満離婚」で「今後もサポートする」と言っているのだから、不倫のドロドロ感は一気に薄れてしまう。秋山と交際しているという報告もすでに受けているという。
ただ、同誌に掲載されている村田への直撃取材のやりとりを見るかぎり、『不倫』と報じた理由もわかるような気がする。
村田は記者の“離婚の話し合いは(している)?“との問いに「ないです」とキッパリと否定しているからだ。「10月に別居した」というネタは掴んでいたが、「8月に離婚していた」という事実までは知り得なかった記者が、この村田の発言から推測して『不倫』と報じたのだろう。「 “恋多き母”松田聖子の娘・沙也加が離婚後すぐに新しい彼氏を作った」というのがこの記事の真相ということか。
現に、この件についてウォルト・ディズニー・ジャパンからはなんの発表もない。『セブン』の期待もむなしく、完全にスルーである。
というか、ディズニーはいまそれどころではない──。
現在、大ヒット公開中の『アナ雪2』だが、12月3日に複数の漫画家がツイッター上で同作を宣伝する漫画をいっせいに投稿したことから、ステマ疑惑が浮き上がり大炎上しているのだ。この疑惑についてディズニーは「ステマという認識はない」と回答しているが、火の手はさらに上がりつづけ、ヤフーニュースのトップ記事になるほどの衝撃を与えている。(現在は公式サイトで謝罪文を掲載)
あの“天下のディズニー”がまさかのタワー・オブ・テラー級の急転直下で、『アナ雪不倫』疑惑に構っている暇などないのである。「沙也加関係なくない?」というわけか。
〈皿乃まる美・コラムニスト〉