舞台映えする長身と華やかなルックス、圧倒的な表現力で日本のミュージカル界をリードする城田優(33)。そんな彼がデビュー20周年を記念した写真集を発売。
「今年6~7月に出演していたミュージカル『ピピン』のために身体づくりをしたんです。それで自然体でありながら、お見せできる身体に仕上がっていたことも大きいですね。ありのままの城田優を見せたかったので、メイク前の無精ヒゲ姿などオン・オフ関係なく撮っていただきました」
ハーフで“区別”された過去
デビュー当時にハーフであるため“区別”され、苦労したことなどをありのままに語っているロングインタビューも、読みごたえたっぷりだ。
「小さなころは外国人やハーフが珍しかったこともあり、同級生などからは残酷な言葉を投げかけられることも多かったです。13歳でこの世界に入ってオーディションを受けるようになってから、再び同じような言葉を投げかけられる機会が増えて。
今のようにコンプライアンスへの意識が高い時代ではないから、僕の容姿について否定する大人ばかりで……。もともとネガティブな性格ということもあり、傷ついては泣いて帰る日々が続きました」
悔し涙を流すことがあっても、仕事を続けられたのは家族や仲間、スタッフの存在があったからだと感謝する。
「物心ついたころからテレビに出たりお芝居をするビジョンしか思い描けなかったんです。何の根拠もないのに(笑)。だから夢をあきらめるという選択肢は考えたことはなかったけど、家族やスタッフの応援がなければ、挫折していたかも。
事務所のスタッフさんが、“必ずハーフの時代が来るよ”と励まし続けてくれたことは、かなり支えになりました」
転機になったのは、17歳のときにオーディションで勝ち取ったミュージカル『美少女戦士セーラームーン』に地場衛/タキシード仮面役で出演したこと。
「それまでは名前も出ないようなチラシのモデルやエキストラのお仕事ばかりだったので、初めて城田優として出演させてもらうお仕事ができたことが本当にうれしかったですね。ミュージカル俳優としてのスタートでもあるので、今の僕の原点といっても過言ではありません。
毎回、生でお客さんの前でお芝居をするのはプレッシャーもあるけど、それ以上にワクワク、ドキドキします」
愛するがゆえ、現在の日本のミュージカルシーンに不満もあるようで……。