逃亡先でも“バブリー体質”は隠しきれなかったのかもしれない。
田村容疑者のFacebookではエルメスなどのブランド品、有名店での飲食、ポルシェなどの高級車や、とりわけ「馬」に入れ込んでいたことがうかがえる。「私の恋人たち」「私の息子」などと馬たちをわが子のように紹介している。
馬1頭につき月20万円
容疑者が愛馬6頭を預けていた隣県の乗馬クラブのスタッフがこう証言する。
「10年くらい前に馬1頭を持って入会されました。以前からやっていたようですが、技術的にはアマチュアクラスで、馬術を楽しんでいるという感じですよ。その後、馬は次第に増えていったんですね。“うちは資産家なんです”と言っていたし、地方競馬の馬主だったし、エルメスのバッグや、ポルシェにも乗っていたので、お嬢さんなんだと思っていました」
預託料(エサ代、調教代など)は馬1頭につき月に20万円前後。馬の値段はピンキリで、数百万円から高いものは億の値がつくというが、容疑者の馬は輸入馬で1頭数千万円ぐらいのようだ。
「彼女は去年の12月まで週末の土日に必ず来ていましたが、逮捕されたので、馬たちが宙ぶらりんの状態です。連絡はないですが、生き物ですから毎日、飼育料などもかかっています。私たちも今後どうしたらいいのか、馬たちがどうなるのか、困っているところです」(同・スタッフ)
容疑者は乗馬だけではなく競走馬も6頭所有していたようだ。こちらはレースに出走していい成績を挙げれば賞金も入るが、やはり1頭につき月に20万円ほど経費がかかっていたという。
横領をしてまで田村容疑者を馬に駆り立てたものは何だったのか─。
実家近くの住人が次のように説明する。
「田村さん一家は、50年ほど前にここへ来られたんです。純子さんのお姉さんはとうの昔に嫁ぎ、20年ほど前にお父さまが病死。
2年前までお母さまと純子さんの2人で生活していましたが、純子さんが出ていくのと同時に、お母さまは“長女のところへ行く”と。その後、認知症で、老人介護施設へ入られたとか」
別の住人は、周辺では裕福な家だったと証言する。
「父親は一流企業勤務で、母親は仙台の良家の出身ですからね。長女も医師の家に嫁いだ。結婚式の際は有名デザイナーが作ったウエディングドレスを着たそうです」