自前の動画にはインド文字と中国文字を使用
テレビからユーチューバーに軸足を移し、再ブレイクした芸人は少なくない。「年収8000万円」と告白したカジサックをはじめ、ピン芸人ヒロシは“ひとりキャンプ”動画が人気になって山を丸ごと買うまでになったり、ゴー☆ジャスがゲーム実況と呼ばれるジャンルの動画配信で大成功したり。“カヤックで日本一周”は、鈴木なりの生き残る術(すべ)でもあるのか。
「釣りとか登山とか、アウトドアのジャンルって、世界中に動画を見るファンがいるんです。チャンネル登録者数140万人もいるバケモノみたいな釣りの動画チャンネルもありますから。そういう人たちに、北は北海道から南は沖縄までカヤックで釣りして、リアルな動画をお届けしたいです。
当面の目標はカジキ。オーストラリアにはカヤックでカジキマグロを釣る人がいるそうです。カジキが釣り針に食いつくと、釣り上げるまで5時間もカヤックが引っ張られ続けるんですって!」
まさに“老人と海”。それはちょっと見てみたい気がしないでもない。
「カジキは伊豆あたりだと岸近くにも来るので、日本でも不可能じゃない。カヤックでカジキを釣った動画をいちばん最初にやったら儲(もう)かる……いや、面白いんじゃないかなと考えています。うまくいけば“カヤックで釣り”という狭~いジャンルでも、ひと儲けできる……あ、いや、第一人者になれるかもなと」
動画はすべて自前。公式チャンネルに唯一、投稿されている(2月1日時点)動画を見ると、あらビックリ! 動画中に流れてくる解説文の字幕はインド文字と中国文字。日本語はその訳語が申し訳程度に流れてくるだけ。鈴木だとわかるシーンも皆無でシュールな動画だ。
「ヒンディー語と北京語です。スマホの翻訳アプリで訳して。それほど無茶苦茶な字幕にはなっていないと思ってたんですけど、ヒンディー語の訳を現地の人に見せたら“4歳児が書いた文章?”って言われました(笑)」
どうしてまた、ヒンディー語と中国語の字幕を?
「ズバリ世界進出を狙っているからです。今回の動画は完全に海外の人、特にインドや中国の方々がターゲットです。理由? 人口が多いからです。ピコ太郎さんみたいに最初から日本を無視して“海外向けでやってますよ”で大成功しちゃった例もあるわけですから、日本にこだわらなくてもいいかな、と。
むしろ“あの鈴木拓がやってるなら見るのやめよう!”ってならないよう、最初はチャンネル名に鈴木拓とも入れてなかったくらい。僕だとバレないくらいが、ちょうどいいんじゃないですかね(苦笑)」