言葉巧みにダマされる 【占い詐欺】
女性がダマされやすい詐欺として西田さんが警告するのが、占い詐欺。インターネットやチラシなど占い広告は山のように届く。その中に詐欺師が潜んでいるというのだ。サイトをクリックしてメールで相談、電話をかける、あるいは直接会って占ってもらう。入り口はいろいろあるが……。
「40代、50代以上の女性の悩みといえば、“老後のお金”“身体”“子どもや孫”“孤独”の4つ。悪徳占い師はそこにつけ込んできます」
例えば「肺に影があります」などと不安をあおり、アドバイスをする。次に「息子さんが…」と新たな不安材料を示し、際限なく続いていく。「みなさん、占い師の前では無防備にしゃべってしまう。 つまり個人情報を漏らしていることになる」
それをもとに占い師は話すので“この人の鑑定は当たる!”と思い込んでしまうという。
「こうなると抜けられなくなり、初回の鑑定料は数千円でも、回を重ねると何十万、何百万円と累積金額は膨大に。しかも、ダマされていることに気づいてすらいない人もいます」
オイシイ話には気をつけて 【メール詐欺】
送信者を詐称した電子メールを送りつけてきて、クレジットカード番号やアカウント情報など重要な個人情報を盗み出す、メール詐欺。別名“フィッシング詐欺”とも呼ばれている。
「以前は銀行やカード会社を装うケースが多かったのですが、近年は大手のネットショッピング会社を偽ってメールを送ってくる詐欺が多発しています。スマホで気軽にネットショッピングする人が増えたからでしょう」
まず、本物のサイトにそっくりなサイトに誘導して個人情報を入力させる。
「さらにWEBサービスの本人確認やメンテナンスを理由にアカウント情報を入力させるのが典型的な手口です」
ファイルが添付されていることもあり、開くとウイルス感染して情報を盗まれてしまう。
「カード情報を盗んで不正利用するケースもありますが、犯人側のいちばんの目的は個人情報を盗み取ることです。今の利益より将来の利益を重視。特に、高齢者を狙った詐欺は、いま50代、60代の人の情報が10年後、高齢になったとき“カモ”として利用できるわけです」