佐藤院長は飛沫を受けないように、「対面ではなく、ジグザグに座ることが理想」と補足したうえで、新たな飲食マナーを唱える。

「料理を食べる際は、大皿料理をみなが直箸でつつくのではなく、小皿に分けたものを食べる形が望ましいです。ポテトフライやスナック類などみなが素手で取って食べることも避けるべきで、お酒の回し飲みは論外です」

カラオケはまだハイリスク

 目を“外”にも向けることも佐藤院長はすすめる。

「密になりにくい場所として、屋外のテラス席が最適だと思います。また、飲食店での会にこだわらず、リスクが低い屋外でのハイキングなどで親睦を深めてもいいのではないでしょうか」

 徳田室長もこう話す。

「屋外の散策などは、身近な少人数に絞って行くのがいいと思います。オープンカフェでランチをする程度ならリスクは低いと思いますが、大人数が集まるパーティーなどは、まだやめたほうがいいでしょうね」

 一次会で盛り上がれば、二次会でカラオケと久しぶりに羽目をはずしたくなるかもしれないが、佐藤院長は慎重だ。

「カラオケはハイリスクですが、どうしてもとなると、最小限の人数で行き、換気がよくて、1人1本のマイクのところなら大丈夫でしょう。共用のマイクであれば、毎回、歌い終えるごとに、マイクを消毒してから渡すことですね」

 札幌では、日中に飲食店で楽しむカラオケの“昼カラ”で、高齢者を中心にクラスターが発生。40人以上の感染者を出したので、もう少し我慢が必要かもしれない。

 ママ友との会といえば、子どもが不在の間にというのが当たり前だったが、保育園や学校も全面的に再開には至っていない。

 ひとりで留守番させるわけにもいかず、同伴させる機会も増えるだろうが、前出の北村特任教授は首を振る。

「子どもを連れて行くと、それだけ人数も多くなり、密になります。特にマスクができない乳幼児は、できるだけ連れて行くべきではないです」

 “コロナとの共生”は、不自由なことも多いが、秋以降になれば再び大きなコロナの波が襲いかかってくるのは間違いなさそう。

 細心の注意を払いながらではあるけれど、気晴らしできるのは、いまでしょ!


【識者PROFILE】
◎KARADA内科クリニック 佐藤昭裕院長 
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