薬物裁判で「介護を勉強したい」と述べた酒井法子
あれから約10年。
綾菜に対する評価がこのところ、ガラッと変わった。タレント活動の一方、介護の勉強を続けていたこと、「介護職員初任者研修(ヘルパー2級)」という資格を取得したこと。さらに介護を勉強するために通信制大学に入学したこと、実際に介護施設で働くと明かしたことが追い風になり、ツイッターには「応援したいよね」「当初の評価と完全に変わったよね」「すごく頑張り屋というか努力家だなってイメージ」といった絶賛のつぶやきが相次いだのだ。
「加藤綾菜は介護の資格を取ることで、本気度を示しました。それが正解! 以前、介護に専念するという美談で芸能界を引退した俳優がいましたし、女優の酒井法子は、“薬物裁判”の中で『介護の勉強をしたい』と訴えたが、いつの間にか霧消している。資格をダシにしていると受け取られれば、加藤綾菜の取り組みがあらぬうわさにかき消されることもありますからね」(ワイドショー芸能デスク)
加藤綾菜は以前、テレビ番組で「今後、10年20年先に加トちゃんが病気したとき、自分が何かやってあげたいと思ったから」と、介護資格を取ろうと思ったきっかけを語った。
配偶者の介護のために資格まで取ろうとする夫や妻は、世間にはそう多くはいない。そこには首を傾げざるを得ないが、
「少し彼女には、資格ハンター的なところがある。食育やダイエットなど、何かに夢中になるとその成果を資格という形で証明する。介護は確かに夫の老後にも関わることで、必要性を感じることはわかりますが、タレント活動をしながら介護施設で働き続けることは、あまり現実的なことではありませんから、資格を取ったからといって彼女が今後、介護施設で働くわけではない。そういうふうにとらえていれば、妙に期待を裏切られた感じにならないで済む。ファンもがっかりしないで済みますからね」(前出・ワイドショー芸能デスク)
とはいえ、年下の伴侶が、自分のために介護資格を取ってくれ世話を焼いてくれる。加藤茶にとってはこんなありがたいことはないだろう。老老介護や独居、孤食といったことに悩むことがないだけで、老コメディアンは笑顔で生きられる。
<取材・文/薮入うらら>