皮膚がボロボロと落ちていく『乾癬』
病気のサイン:ED 21.動脈硬化
「ED(勃起障害)は機能的に問題がなければ亜鉛などの栄養不足や、メンタル的な問題が原因の多くを占めています。しかし、50歳以上は動脈硬化が原因となることが増えてきます。
動脈硬化が進み血管が硬くなってくると、陰茎に十分に血液が流れずに機能しなくなります。高血圧、肥満、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病のある人は、EDが同時に起こっていることが多いようです」
EDの治療薬は、動脈硬化の人が服用すると危険なのでは?
「現在はバイアグラ以外にもED治療薬はありますので、きちんと医師に身体の状態を申告すれば動脈硬化があっても服用できる薬を処方してくれます」
ED治療薬を使う人は、あらかじめ自分の血管の状態を把握しておくことが大切だ。
病気のサイン:寝ている間に足がつる 22.下肢静脈瘤
激しい運動をした後やたくさん歩いた後は、足がピーンとつることが……しかし、寝ている間に足がつるのは下肢静脈瘤の可能性も。
「足がつるのは、ミネラル不足や筋肉の疲れなどがありますが、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)のサインかもしれません。心臓が血液を送り出す動脈に対し、静脈はポンプのような役割をしているところがなく、脚の静脈は重力に逆らって上へ血液を流さなければなりません。そのため、逆流しないように弁が存在します。
しかし、その弁が壊れて静脈に血がたまってしまった状態のことを下肢静脈瘤といいます。静脈がボコボコと膨れ上がる、クモの巣みたいに広がってみえるなど見た目が悪くなり悩む人がいます」
夜中に足がつったら、足の状態を観察してみよう。
病気のサイン:原因不明のじんましん 23.乾癬
原因不明のじんましんは、もしかして乾癬(かんせん)かも? タレントの道端アンジェリカさんが自ら患っていることを告白した乾癬とは?
「じんましんはアレルギー症状のひとつです。虫に刺されたように盛りあがり地図状に広がり、強いかゆみを伴いますが、やがて消えるのが特徴です。一方、乾癬は、紅斑といわれる赤い皮膚の盛りあがりができ、皮膚がボロボロと落ちていきます。できやすい場所は、頭部、ひじ、ひざ、臀部(でんぶ)、脚などです。6割~7割にかゆみがみられます」
見た目が悪くなることから、外に出られなくなり結婚をあきらめたり、仕事を失ったり、うつ病へ発展することもあるという。
「細菌やウイルス性の病気ではないので、人にうつることはなく、治療で症状を抑えることができます」
病気のサイン:足の甲がむくむ 24.リウマチ
靴がきつくなったのは、太ったり、むくんだからではなくリウマチかも。
「飲みすぎや立ち仕事などで足がむくむことがありますが、ふくらはぎではなく足の甲がぷっくりふくらんでいたらリウマチかもしれません」
リウマチは自己免疫疾患のひとつで女性に多い病気。免疫システムに異常が起き、自分の骨や軟骨を攻撃して炎症を起こし破壊してしまう。発症のピークは30代~50代で、手のこわばりが代表的な初期症状。
「足と同様に手にも症状があらわれます。むくみはひと晩寝ればおさまりますが、なかなか治らない手足の腫れやこわばりがあれば、リウマチの専門医に1度みてもらいましょう。早期に発見して適切な治療を行えば、破壊による関節の変形を抑えられます」
若い女性がなるイメージの貧血も更年期以降の場合は、消化器系のがんの可能性があるのでご注意を。
「若い女性の貧血は生理によるものが多いですが、更年期以降は少し厄介です。胃がんや大腸がんなど消化器系のがんの可能性があります。消化器系のがんは少しずつ出血しているため、貧血に陥りやすい状態。ただの貧血だと思い、鉄剤を飲んでもよくならない場合は早めに検査を受けましょう。
医師によっては、がんを見抜けない場合もあるので、自ら消化器系の内視鏡検査を申し出てもいいかもしれません。高齢者の場合は、栄養不足による貧血も考えられますが、ほかの病気も考えられ複数の原因が重なることもあるため高齢者専門の医師に相談しましょう」