《健康法その2. お風呂で腹式呼吸》

アンチエイジング&免疫力アップ

毎日、熱い風呂に入浴する人はそうでない人と比べて5年後に要介護にならない確率が約2倍という統計があります」と教えてくれたのは、温泉入浴指導員の資格を持つ医学博士の一石英一郎先生。自宅のお風呂で効率的に健康効果を得るには、40度のお湯に10分間が目安。

「体温が37~39度に上がります。すると、血液の中にある血栓を溶かす成分『t PA』が増加。血管を丈夫にし、動脈硬化などの血管疾患の予防につながります」(一石先生)

 健康効果はそれだけではない。入浴を10分間行うと血糖値が下がってインスリン分泌も抑えられ、糖尿病の改善が期待できるという研究結果も。また体温が上がることで、免疫細胞の一種である好中球やマクロファージの活性が高まるという。さらに、お風呂の水圧を利用した呼吸トレーニングは、加齢で衰えがちな肺まわりの筋力維持にも。誤嚥(ごえん)や咳き込み、息苦しさが気になる人にオススメ。では、お風呂でできる、肺まわりの筋トレ法をお伝えします。
※呼吸機能の弱い人やすでに慢性気管支炎などの病気がある人は、医師に相談のうえ無理をせず、半身浴からゆっくりと始めてください。

【STEP1】肩までしっかりお湯に浸かる

【STEP2】呼吸を確認する

 いつもよりもゆっくりと呼吸しているのが正常です。肩まで浸かると呼吸が苦しいと感じる人は、呼吸が浅くなっている証拠。

【STEP3】腹式呼吸を繰り返す

 おなかに両手を添えて背筋をまっすぐ伸ばす。「ハーッ」とゆっくり限界まで口から息を吐き出しながら前かがみに。吐く息に合わせて、おなかはへこませる。

 鼻からゆっくり息を吸い込みながら、元の姿勢に戻す。吸う息に合わせて、おなかは膨らませる。呼吸の回数は、気持ちよく吐く→吸うを繰り返せる回数でOK。

●夏の季節湯! ミント&重曹湯
 お湯に浸かるのも億劫になる暑い夏には、清涼感や殺菌効果が高いミントの季節湯がオススメ。両手いっぱいのミントをお茶パックなどに入れ、2リットル程度のお湯をかけてしばらく蒸らしたら、そのまま浴槽へ。さらに重曹を15gほど入れると、入浴後の爽快感がさらにアップ!