しげる「それはお仕事が少なくなってきたなと思ったってこと?」

慶太「そうですね。それで僕たち、地元の友達と副業を始めているんです。で、せっかく時間があるんだったら好きなことを追求したいなと思ってスポーツに没頭してみたり、動物好きなので動物について勉強してみたり。意外とネガティブな気持ちでは過ごしていませんでしたね

祥太「最初に露出が増えすぎてたってこともあって、仕事がなくなっても“まあそんなもんだろうな”ぐらいの気持ちで」

慶太「ストレッチ系のインストラクターの資格を取得して、ジムで働いたり、ほか内装の職人を始めたりしましたね

祥太「僕は解体業やガスの配管工事といったガテン系の仕事を。中野や新宿、目黒の道路に埋まっているガス管は僕が変えたんですよ(笑)。最近は電器系。防犯カメラの取り付けなどですね

慶太「結構2人ともガテン系なんですよ(笑)。あと昼夜逆転の生活を送りたくなかったってのもある」

しげる「それは知らなかったなぁ。芸能界とは全く違う生活を送ってみて、なにか気付きはあった?」

慶太「ガテン系の仕事をしているうち、芸能人もそうじゃない人も、何も変わらないんだという当たり前のことを改めて思えました。当時から、芸能の世界がそんなに偉いのかという疑問を一部の方々に対して思っていたんですよ。例えば、大御所のタレントさんが煙草に火をつけたら、周囲の人がすぐに火をつけなくちゃいけないとか。それってどうなんだろうって。僕たちは平等に人間なんじゃないかなって

 

祥太「あと、手に職で家族を養っている人が世の中のほとんどじゃないですか。芸能界にいるとそれが見えにくくなる瞬間がある。普通にお金を稼ぎ、家庭を守っている人を見るうちに、芸能界での成功だけが成功ではないという当たり前のことに気づけたってことはあったかもしれないですね」

慶太「あと、ひとつの仕事に向き合えるようになったぶん、お芝居のやり方は変わってきたようにも思う」

祥太「“自分が、自分が”って、前に出ようとする気持ちもなくなっていったよね。ガツガツしなくなってきたっていうか。そういうゆとりが僕たちの仕事のあり方を変えたのかもしれないです