「えっ! あの子、また捕まったんですか」
と容疑者を知る主婦は、ため息まじりにポツリ。
愛知県の36歳女性宅に侵入し、
「声を出したらナイフで刺す」
などと脅し乱暴したとして、愛知県警半田署は8月5日、同県阿久比(あぐい)町の無職・西山純介容疑者(44)を強制性交等と住居侵入の疑いで再逮捕した。
同署によると、
「私がしたことに間違いありません」
と逮捕時に供述しており、取り調べが進む中でもおおむね犯行を認めている。
12年前、妻子がいる身での犯行
西山容疑者は別の27歳女性に対する強制わいせつ容疑で7月15日に逮捕(当時は派遣社員)されており、余罪が発覚したかたち。両事件とも今年5月の真夜中の犯行だった。
「まず5月1日午前3時20分ごろ、36歳女性宅に押し入って乱暴。同月27日午後11時5分ごろには県内の武豊町の路上で27歳女性に対し、両手で口をふさぐなどして身体を触るなどのわいせつ行為におよんだ。いずれも犯行は短時間。被害女性2人とは面識がなく、西山容疑者のほうから声をかけたり、後を追っている」
と捜査関係者。
最初の逮捕時、27歳女性への犯行について「このようなことがあったのは事実ですが、ちょっと強引なところがあったと思います」と容疑を一部否認する往生際の悪さをみせた。しかし現在では、おおむね犯行を認めているという。
この“女性の敵”は、どのような男なのか。容疑者宅周辺や関係先などで聞き込み取材をすると、冒頭の主婦のように、前記の2件で最近、逮捕された事実を知らないケースが少なくなかった。「また捕まった」というのは、もっと過去の事件を指している。
地元記者が振り返る。
「12年前のことです。当時31歳だった西山容疑者は、県内半田市の路上で当時21歳の女性をカッターナイフで脅し、近くの駐車場に連れ込んでわいせつな行為をはたらき、強制わいせつ容疑で逮捕されています。動機について“むしゃくしゃしていた”などと供述し、同じような手口で30件近く犯行におよんだことをにおわせました。このときの犯行も深夜だったんです」
容疑者宅近くの住民の多くは“12年前の事件”を記憶しており、「もはや救いようがないし、一切かかわりたくない」(近所の女性)と嫌悪感をあらわにするのだった。
近所の男性が言う。
「12年前の事件当時、西山容疑者には妻子がいたんですよ。年の近いかわいらしい奥さんと“できちゃった結婚”し、相手の親に猛反対されてもくじけなかったのに、事件ですべてを失いました。奥さんは離婚に踏み切り、子どもを連れて出ていったんです。別の男性と再婚して幸せに暮らしているので、元のサヤに収まることはもうない」