プロデューサー陣が下した衝撃の結末
そんな中で迎えた9月18日の最終回。最終候補の9名の中からデビュー組に入れるのは7名のみ。世界177か国のファンが参加した投票で、まずは上位6名がメンバーに決定。残る1席は、パン代表らプロデューサー陣の選択にゆだねられた。
最終回の1週前に放送されたテストでは、ぶっちぎりのトップで通過し、パン代表からも「本当にカッコよかった」と称賛を受けたK。票数的にも7位だった彼だが、最後のメンバーに選ばれたのはKではなく、8位の候補生だった。
「選ばれた子も魅力あるメンバーで、グループのコンセプトやバランスなど、総合的な判断だったのは理解できます。でも、Kへの悪魔の編集とアンチのデマ拡散で、投票数に影響が出るのを覚悟していたファンにとって、プロデューサー枠は最後の頼みの綱でした。Kの高い実力を認めていたプロデューサー陣が、最後の最後で彼を選ばなかった理由に、もし、アンチの騒動があったかもしれないと思うと悔しくてなりません。しかも、アンチ活動を扇動していた首謀のひとりが15歳だったそうで、二重のショックを受けました」(前出のファン)
脱落決定後のスピーチで、溢れる涙をこらえながら「これからも音楽は続けたい。ENHYPENと同じステージにいつか立てるよう頑張っていく」と語ったK。
最後にマイクを握ったパン代表は、Kと、もうひとりの脱落者であるダニエル(14歳)に対し、「これからも夢を追いかけてほしい。私がみなさんの横で、その夢がかなえられるように必ずサポートする。ENHYPEN、BTS、TOMORROW X TOGETHERと同じステージに立てるよう最善を尽くしていく」と語り掛け、番組は終了した。
被害者を生むことを顧みない編集方法に、グローバルグループ結成の裏で行われていた、反グローバル的なアンチによるデマ拡散。そして、それを静観し続けた事務所。夢に向かってただただ懸命に走っていた青年は、人々のどす黒い思惑に襲われ、夢をつぶされてしまったのだ。
理不尽極まりない一連の出来事に、放送直後から同情と、救済を求める声が番組や事務所のSNSに殺到。ツイッターでは連日、ファンによるKの応援ハッシュタグ活動が行われているほか、今後の活動を願う署名運動が世界各地で繰り広げられている。
Kが再びステージに立つために、彼の社会的な名誉回復と、卑劣アンチへの強固な対応が急がれるべきだ。
(取材・文/林由香)