かつて世間の注目を集めた有名人に「あのとき、何を思っていたか? 」を語ってもらうインタビュー連載。当事者だから見えた景色、聞こえた声、そして当時は言えなかった本音とは?
第14回は、'97年に『進め! 電波少年』(日本テレビ系)で南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク企画に挑戦したドロンズ石本(46)。命がけの体当たりロケの舞台裏から、役者、飲食店オーナーとして奮闘する現在の思いとは……。
企画開始直後、相方がパスポートを紛失
「『進め!電波少年』の前説を担当していたのですが、ある時期を境にスタッフさんが急に優しくなったんです。そこからしばらくして、ヒッチハイク旅に行くことになって、だからか……と(笑)」
'92年から始まった同番組の『ユーラシア大陸横断ヒッチハイク』企画で大ブレイクした猿岩石に続き、『南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク』企画に挑戦したのが、お笑いコンビのドロンズ。
ボケ担当だったドロンズ石本は、こう振り返る。
「猿岩石が帰国してブレイクする前に、ヒッチハイク旅に出てしまったこともあり、やっているときはプレッシャーはなかったです。スタート地点に行ったときも、スタートと書いた棒が立っているだけで、誰にも応援されずにひっそりと始まったので(笑)」
しかし、企画の開始後、いきなり事件が起こってしまう。
「相方(大島直也)がパスポートを紛失したんです。相方は3歳年上だし、始まる前もアドバイスしていた側だったので、お前が紛失するのかよ! みたいな(笑)。でもパスポートを紛失したら日本大使館で手続きが必要とか、早い段階で海外旅行の基本を学べたのはよかったですね」