朋ちゃんこと華原朋美(46)は“現代のシンデレラ”として世に出た。王子様はプロデューサーの小室哲哉で、魔法は当時、大流行していたコムロサウンドだ。

華原朋美のシンデレラストーリー

 小室は彼女を“恋人”だと公言したうえで、

自分のプライベートを使ってまで世の中の人に知ってもらいたいアーティスト

 だと、その魅力を宣伝。おかげでB級グラドルにすぎなかった彼女は、世の女性が憧れる歌姫となったのである。

 しかし、この物語はそこでめでたしめでたしとはいかなかった。ふたりは破局し、彼女はガス中毒や貧血で病院に運ばれてしまう。

 その後、事務所を移籍し、小室作品ではない新曲をリリースすることになったが、世間は魔法が解けたあとの現実を目の当たりにするのだ。

 '99年6月、乗馬クラブで開かれた復帰会見。特技の乗馬を披露して「元気」をアピールした彼女は「いつまでも小室さんに頼っていられない」として、新恋人の存在も明かし、

彼はバーテンダーです。できれば、結婚もしたいと思ってます。来年あたり

 と語った。が、それは当時ASAMIこと吉田麻美との交際が噂されていた小室に対抗してのウソだった。その表情や口調からは心身の崩れたバランスを引きずっていることがうかがえ、見る者を不安にさせたものだ。 

 しかも、彼女はその状態のままメディアに出続けた。その危なっかしい言動は、コラムニストのナンシー関に「テレビというものと勝負をしているかのように思える」と皮肉られたほど。すなわち「テレビよ、こんな私をまだ出せるの?」という勝負をしているみたいというわけだ。