「朝ドラは今回が初めて。以前は、実家に帰るたびに家族や親戚の人たちによく”朝ドラ出てね〜“って言われて、期待されても自分の力だけじゃどうにもできないのになって思っていたんです。だから、今回『エール』に出演させていただいたら、僕以上に周りの方々が喜んでくれていますね。反響の多さにびっくりしています」
課題曲の練習で発狂しそうに
作詞家となり、作曲家の裕一(窪田正孝)や歌手の久志(山崎育三郎)とともに“福島三羽ガラス”として活躍する村野鉄男を演じる中村蒼。ドラマでは、久志とともに居酒屋で流しをするシーンでギターにも初挑戦。毎日の練習は想像以上に大変だったそう。
「足を引っ張ってはならないプレッシャーもあり、できる限り練習しました。家では披露する課題曲(『船頭可愛いや』)をひたすら弾いて、指がつったりし発狂しそうになったことも(笑)。森山直太朗さんに、“いかに自信満々の顔で演奏するのかが大事”と教えていただいて。本番はその教えを忘れず、うまく弾いているんだって自信満々で臨みました」
現場ではこんなエピソードも。
「裕一や久志とのシーンが多いんですが、育さん(山崎)とは歌の話やミュージカルの話をしたり。僕の知らない分野なので、いろいろと聞いて教えていただいてます。
窪田さんはメイク部屋に健康器具を持ってきてくださるんです。懸垂できるマシーンや身体をほぐすものとか。それを貸していただいて、使い方を教わったり、メイクさんと一緒に試したりしていました」
この先、物語は戦中から戦後へと移り佳境へと突入していく。
「最終回はまだ何も知らないんです。予想ですか? 年をとっても純粋に裕一や久志らと一緒に音楽を楽しめるようになったらいいなと思います。あと、みんな結婚して幸せになっているのですが、鉄男だけはまだ独身だったりして。ひとりくらいそういう人がいてもいいなと思うんです。なので、最後に鉄男は独身貴族を満喫していてほしいです(笑)」