空いている列車や車両を
選ぶコツがある

 それでも、個人レベルで努力できることがある。

 EX予約などでは、スマホでシートマップを確認して、混雑状況を確認しながらチケット購入できる。より空いている列車、より空いている車両を探して、他の乗客となるべく離れた席を指定する。どこまで気にするべきか分からないが、分からないからこそ最善の選択を考える。

 空いている列車や車両を選ぶにはコツがある。

 東京~新大阪であれば、山陽新幹線に直通する列車よりも、直通しない列車の方が基本的に空いている。東京駅から乗る場合には新大阪駅止まりを探し、新大阪駅から乗る場合には当駅始発を狙う。理由は明らかだ。山陽新幹線区間を乗車する人がいない分、利用者が少ないためだ。

 「のぞみ」の本数は多い。1時間あたり最大12本にもなり、一番短いところでは3分間隔にもなる。高速列車が3分間隔で運行されるのは驚異的だが、山手線とは違い、ダイヤにはバラツキがある。

 そもそも、「ひかり」「こだま」があるため、「のぞみ」は等間隔に運行できない。当然、間隔が広がった後の列車は混雑しやすく、短い間隔の後の列車は空いている。

 在来線とは違い、「のぞみ」は臨時列車が多く、日によってダイヤが大きく変わる。利用が多い日には臨時列車も増えて、少ない日には臨時列車が減らされる。こうして列車本数を調整しているのだ。そのため、空いている列車も日によって変わる。

 混雑状況によっては、予定外の臨時列車を出すこともある。これは狙い目である。

 定期列車は混雑しやすい。その中でも、覚えやすい列車は特に乗車率が上がる。その典型が、東京駅を毎時00分に発車する「のぞみ」である。東京駅00分発の「のぞみ」は、ほとんどが新大阪駅止まり。新大阪駅止まりは比較的空いていると述べたが、00分発は例外だ。

 乗車率のバラツキには、多くの要素が絡んでいる。

 原則として、朝晩などの混雑する時間帯は避けた方が良い。しかし、日中は列車本数も少なくなるので、空いている時間帯に空いている列車が走っているとは限らない。憶測で判断せず、実際にシートマップを確認することが重要だ。

 車両によっても混雑にバラツキがある。16両編成のうち、乗り換えに便利な真ん中の車両は混雑しやすく、反対に、端の車両は空いている。博多方の1~3号車は自由席なので、指定席では東京方の14~16号車が狙い目である。15号車の博多寄りには喫煙ルームがあるため、それを気にする非喫煙者は、16号車を選ぶと良いだろう。