「浮気なんて全然軽い話だったから」
──振り返れば、前の不倫のときもそうだった。テレビ、ラジオ、雑誌などあらゆるメディアに夫婦で出演し、彼女はやりすぎなくらい夫を擁護していたのだ。
《変な話、あの事件は『ちょっとした傷』くらいの感覚なんです》
《離婚に直結しなかったのは、これまで彼が私にしてくれたことや彼のいい部分と天秤にかけたときに、浮気なんて全然軽い話だったから》
《私自身はすごく満たされていたので、浮気が発覚したときは『うまくやったな(笑)』と思ったくらい。そのくらい私に時間を割いてくれていたんですよ》(『SPA!』2018年10月30日号)
「ちょっとした傷」だと喩え「全然軽い話」と受け流し「うまくやったな(笑)」と笑いごとにしてみせることで、彼女は家族を世間のバッシングや同情から守ってきたのではないだろうか。夫に不倫されて本心でそう思う女性など、きっといないはずだ。
3年前にメディアに出るようになってから2020年に至るまで、夫のゲス不倫について語り尽くしてきた彼女だが、まさか2度目があると思わなかったのだろう。フォローのバリエーションを使い果たした彼女は、先述の『サンジャポ』でついにこんな言葉を口にすることになる。
「監督不行き届きだった私自身が悪かったところもあり──」
それはないだろう。擁護が過ぎてついに“不倫は私のせい”という異次元領域にまで達してしまった。スタジオのりゅうちぇるやみちょぱも瞬時に「ないないないない!」ツッコんだ。そりゃそうだ。
今度は宮崎の番。最後に伝えたいことはあるか? と求められると「まぁ、3度はないように気持ちを入れ替えていきたいと思います頑張ります……」と消え入りそうな声で締めようとし、太田光に「薄っすい!」と笑われていた。
確かに口下手で頭が良くなさそうな発言にみえるが、たぶんそうじゃない。きっと彼ももう、誠意を示す言葉のバリエーションが残っていないのだ。
現在は更新が止まっている宮崎のブログやSNSの運用について、スタッフは「近々、更新を再開する予定です」とアナウンスしている。少なくとも今後はせめて、インスタのメッセージは受け取れないように設定を変更したほうがいいのではないだろうか。
夫をかばう妻の言葉が摩耗していくのはどうも切なすぎて。
〈皿乃まる美・コラムニスト〉