地元・東浦町の福祉関連団体でも、
「うちでは4年ほど前から、ボッチャを月に1回指導してもらいました。障害者10人ほどで行いましたが、和気あいあいと楽しんで、いい雰囲気でした。
私たちが(容疑者の)ストレスに気づいてあげて、サポートできなかったのかと反省しています」
私生活も問題なかったはずだと言うのは、前出とは別の容疑者の知人。
「水野のインスタグラムやツイッターを見ると、ボランティア以外にも家族思いで子煩悩なパパだと思っていました。まだ小さい長男に空手体験をさせたり、家族3人でディズニーランドや動物園に行ったりした様子が紹介されていて、公私ともに順調だったはずです」
昨年、まだコロナ禍の前に職場以外のストレスはなかったようだが、
「水野さんの奥さんと母親には不和が……」
と打ち明けるのは、自宅近所の住民。
プライドが高く、クレーマーとして有名だった母親
容疑者は40歳前後で結婚して、実家に妻を迎え1男をもうけていた。
「同居する父親は穏やかな人だけど、母親が勝ち気で、変な人。この辺りでは名家の水野一族の末裔(まつえい)らしく、プライドがめちゃくちゃ高い。
近所のあちこちにクレームをつけて、うち2軒は引っ越していきました。“あんたもどこかの馬の骨でしょ?”と言われた家もあったとか。
そういう母親だから、奥さんとは合わないはずです。容疑者はその板挟みになってストレスがあったのでは」(同・住民)
ハードな仕事のうえに、家庭内でのストレスがたまっていたのかもしれないが、それを無防備な知的障害者にぶつけるとは、とうてい許されることではない。
「私たちが死ぬのが早いか、息子が家に戻ってくるのが早いか……」
母親はそう漏らしているそうだが、容疑者の暴力と2人の死因に因果関係が認められれば、そんな日は当分、来ないはずだ。
みずからによる蹴りで、入所者が浮かべた笑顔ではない表情に、水野容疑者は何を感じたのだろうか……。