“早く寝なさい! ”は悪魔の言葉
この期間の親のひと言は、子どもに大きな影響を与えるという。
「受験させてもらえているという環境に感謝している子は意外に多いんです。だからこそ、親はいつもよりネガティブな発言を控えて、前向きな言葉をかけてください」
共通テストは2日間あり、初日が文系科目、2日目は理系科目の試験が行われる。
「国公立大学をねらっているなら両日の試験を受ける必要があるのですが、初日の夜に子どもが眠れなくなることが多いんです」
初日の最後に行われる英語のリスニングテストが終わるのが夜6時過ぎ。
「家に帰ると、親から“試験はどうだった? ”と質問攻めにされる。すると、子どもは興奮しちゃって眠れなくなってしまう」
翌日の2日目は、朝から理系科目の試験が始まる。
「頭を回転させないと解けない理科や数学は寝不足の状態では自分の力をしっかり発揮できません。
子どもに余計なことはあまり聞かず、いつもどおりの時間に布団に入って眠れるようにしてあげてください。ここが親のいちばんの腕の見せどころですね! 」
試験期間に合わせて、夜型の子どもを無理やり朝型に変えようとする親もいるが、
「親の“早く寝なさい! ”は悪魔の言葉です。“勉強しなくていいんだ”と思ってしまったら元も子もないですから。1か月で学力は一気に伸びるので、学習時間の確保を最優先してください」
試験5日前ぐらいから朝きちんと起きる習慣づけを始めればいい、と二本柳さん。
「親が求めることを押しつけずに、とにかく子どもを信じてあげてください。私大の入試を含めると、テスト期間は2か月近く続きます。
体調を崩して力が出せないということを親が防いであげないといけない。子どもを注意深く見てあげてほしい」