“大”の子ども嫌いが、“大”の子ども好きへ
では今の彼女が求める男性像とはどんな人物だろう。「すごく“加藤紗里”的な言い方になってしまいますが……」と冗談めかす。
「やっぱり“お金”は大事です(笑)! 恋愛においても子育てにおいても。そもそもお金を稼ぐ=仕事が私よりできると考えますし、尊敬している男性じゃないと好きになれませんから。ただ、再婚するまで娘とは会わせたくないので、理想は、娘と会わないまま、娘のものをいろいろ買ってくれる男性かな(笑)。タイミング的にたまたま候補の男性といる時に娘が居合わせてしまうこともあるのですが」
世間からはシングルマザーの彼女に“母親なんだから恋愛をするな”との声があがることもあるが、それに対しては「いつまでたっても女は女」と異論を唱える。
「でも、子どもを悪い意味で巻き込むような恋愛はしてはいけないということだけは今回、肝に銘じました」
再婚も考えているのだろうか。
「実は私、もう一人、子どもが欲しくて。もう一人、産みたいんですよ。できれば男の子を。兄弟がいるほうが娘にとっていいかな、と思って。だから多分ですけど、子どもができた時に、私はその人と再婚すると思います。私と同じぐらい娘を大事にしてくれる人じゃないと辛いのですごく難しいんですけどね……」
そんな加藤だが以前は“大”がつくほどの子ども嫌いだった。
「飛行機に子どもが乗り合わせただけですごく嫌でしたし、自分が娘を産む時も“そんな私なのに子どもを持って良いのか”と不安になっていたぐらい。なのに今は子どもが大好きになったんです。もう一人欲しいって思うぐらい。本当に不思議ですね、人間って」
そんな彼女に理想の家庭像についても聞いた。
「もともと私は専業主婦を希望していました。でも結婚して気づいてしまったんです。私は、働きたい女なんだと。もちろん専業主婦に幸せを感じるのもわかります。インスタグラムなどで、“朝ごはんを作った”“夫を送り出して、これかから家事をする私は大忙し”みたいな投稿を見ていると本当に羨ましいですし。
でも私は性格的に、家庭に収まっていられる女ではなかった。だから結婚しても働いていたいし、それを理解してくれる男性と、子どもたちを大切にできる環境を整えながら共働きの家庭を築きたい。──ただ、すごく稼いでくれる男性と再婚できたら、やっぱりまた専業主婦がいいと思い始めるかもしれません。人生、何が起きるか分かりませんから」
また、加藤紗里のファンに一言、という問いかけには「自分にファンなんていない」と話す。
「自分にファンがいるっていっていいのはジャニーズぐらいだと思う。ファンがいるなんて、少なくとも私にそんな偉そうなことはいえません。テレビで他人が使っているのを見て、虫酸(むしず)が走ることも(笑)
だから私は、“応援してくれる人”と“アンチ”のふたつに区分にしています。その“応援してくれる人”にはこう伝えたい。確かに私は恋が多すぎだと思う。これからも写真を撮られるかもしれないけど、呆れないでね、と(笑)。私、男好きなわけじゃなく、お金好きなので(笑)。また今後、“第二の加藤紗里”を募集するプロジェクトも始めます。興味がある方は応募していただけるとうれしいです」
──精神科医で随筆家でもあった故・斎藤茂太氏は「人生に失敗がないと、人生を失敗する」と語っている。確かに今回、彼女は恋愛において失敗したかもしれない。だが彼女は明らかにその失敗から学んでいる。自分を変えようともがいている。試行錯誤中で、今後どう変わるか分からないとも自覚している。“人生を失敗”しないために変化し続ける加藤紗里。そんな彼女が今後どのような人生を送っていくのか、見守りたいと思う。
(取材・文/衣輪晋一)