キレすぎて収録をカットされてしまう方々
〜自分をアップデートできない泉ピン子、ニュースに疎くなった古舘伊知郎〜
まずは、野球評論家の張本勲。『サンデーモーニング』(TBS系)のスポーツコーナーでは「喝!」を連発しているが、それが「失言」として批判されることも珍しくない。また、コメンテーターの江川紹子が番組降板となった際、彼の圧力によるものだと彼女に暴露されたりもした。
その老害の特徴は、時間が止まっているところだ。張本のなかでは同世代の王貞治や金田正一がいまだに最強で、日本選手が米国で活躍するようになったのは大リーグが弱くなったため、というのが持論である。
とはいえ、彼が目立つおかげで、司会の関口宏は時代遅れぶりが目立たず、なんとなく得をしている。また、唐橋ユミのようなベテランの女子アナもここではアイドル的存在だ。若者は見なくていいと決めているかのような番組作りはある意味いさぎよく、見る側も含め、中高年たちにとっての幸福な空間といえる。
時間が止まっているといえば、昨年、泉ピン子が発した失言もイタいものがあった。絶賛された中居正広の退所会見について、
「アイデア出した人いるんじゃない? 中居君ひとりで考えられないと思うけど。だって、こんなにしっかりしゃべれるイメージないもの」
と、評したのだ。ジャニーズ事務所とは古くから付き合いがあり、昔のSMAPのことも知っているぶん、中居が名司会者になってからのイメージにアップデートできていないのだろう。
ちなみに、これは『アッコにおまかせ!』(TBS系)での発言。その司会である和田アキ子は立場上、流行にもついていけるよう、けっこう頑張っている。
ただ、年をとればとるほど、すべては覚えきれないという問題が発生。2007年に作曲家でもある歌手・すぎもとまさとが『紅白』出場を決めたときには、ラジオで「知らない人」と言ってしまった。ところが、自分の曲も書いてもらっていることがわかり『アッコにおまかせ!』のなかで土下座するハメに。
かと思えば、新たな情報のチェックが甘くなる人もいる。古舘伊知郎は昨年『ゴゴスマ』(TBS系)でコロナ問題について、
「テレビ朝日の玉川徹さんもおっしゃっているように(略)土日は民間しか検査していない」
とコメントして、司会の石井亮次アナに訂正された。実はその数時間前、玉川がその発言の間違いを謝罪し、ネットニュースにもなっていたのだ。もともと口の軽い人とはいえ『報道ステーション』(テレビ朝日系)のキャスター時代なら、もっと注意深かったことだろう。